有料と無料のペン

 前回、少しだけ『無料』の話をして忘れていたのだが、小生も『有料』から『無料』になった作品を、わりと最近購入していたことを思い出しました。ボケではありませんよ。ただ気にしていなかっただけです(笑)


 その作品は『星くず英雄伝』という知っている人は知っている、ちょっと複雑な経緯を辿ってきた作品です


 知らない方にちょっとだけ説明すると、元々は『電撃文庫』から1巻から9巻まで発売され、その後消息不明。空白期間を得て、『ぽにきゃんBOOKS』から復刊し、最近になって10巻から12巻まで発売されたと思ったら、『なろう』で12巻『無料公開』された作品。うん、ちょっとじゃないかもしれない(汗)


 1巻から9巻まではけっこう昔の作品ということもあり、これは除外しても構いませんが、10巻から12巻までの新作部分が『無料公開』されたというのは、『えんとつ町のプペル』が『無料公開』されたのと表面上の経緯は似ている、と思います。


 ですが、『星くず英雄伝』を無料公開したという事実に対しての『否定的な意見』はあまり聞いたことがないです。むしろもっとやれ、とファンが言うぐらいです。


 小生は前回『有料から無料』に移行したことがちょっと問題になり易いみたいなことを言いましたが、『星くず英雄伝』ではその問題は起きなかった気がします。もしくはその声が小さかった。


『では、一体この差はどこから来たのだろう?』


 ということを考えたのですが、『星くず英雄伝』のファンである小生にはすぐに答えが思い付きました。


 はっきりと言えば、『星くず英雄伝』は続きが出るか分からない作品なのです。ジャンル的にも現代の主流とは言えない、という理由が大きいかと。『星くず英雄伝』の学園編を今風にアレンジした『英雄教室』は売れてるようですがねー。


 でも、『星くず英雄伝』は『なろう』での『無料公開』が既刊分まで終わった後に、その続きである新作部分が公開されることが『いちおう』決まっていました。


 つまり、『なろう』での連載が始まったことで、13巻が発売されるかは不明ですが、少なくともWEBで続きが読める可能性が高くなったということです。

 こういう事情もあり、『星くず英雄伝』の『無料公開』はファンにとって受け入れられ易い『無料公開』になったのだと思います。


 では、『えんとつ町のプペル』はどうだったのでしょうか?

 これはファンから求められる『無料公開』だったのでしょうか?


 答えは知らんがな、です。

 小生はファンでは無いですしおすし。


 ちょっと推測してみるならば、『えんとつ町のプペル』の『無料公開』はファンからは求められずに、小生のようなファン以外に読者が喜ぶ結果となったのかもしれません。ので、より批判的な声が大きくなったのかもかも。


 あ、今思い付きましたが、今回の『えんとつ町のプペル』の『無料公開』は『早期ダウンロード権利』に似ている気がします。お金を払えば他の人より早く体験できますよ、という権利です。


 後から『無料公開』される作品(DLC)でも、早くプレイしたいためにお金を払うプレイヤーもいるのです。


 まあ、今回の場合は『無料公開します』と予め宣言していなかったので、ちょっと違いますけど。もしかすると、小説とか漫画にもそういう売り方が出てくるのかもしれません。


 と、ちょっとだけ思いましたとさ。

 知らんがな、知らんがな。


<完>

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