えんとつ町のプペル(無料版) 感想

 えー、今何かと話題になっている『えんとつ町のプペル』(無料版)の感想です。

 裏ではいろいろと話題になってますが、あくまでも作品自体の感想になります。

 後、無料公開の話も少しだけ。


 まだ見てない方は無料ですので、『無料版』を読んでからの方がいいかもしれません。『自己責任』ですよー。


 では、どうぞ。



――――


 

 まず最初に感じたことは『絵の綺麗さ』でした。

 小生、あまり絵本には詳しくないのだが、この本は『二千円ちょっと』というお高い値段なのです。


 でも、この絵を見てしまうと、その値段が高いという印象はあまり感じませんでした。素人の目線で考えると『二千円でも買う人はいるだろう』と思いました。


 物語も最後まで読めば、けっこう感動的で、小生の予想していた結末とはちょっと違う、もう少しだけハッピーな結末でした。これからも大変だけど、きっと頑張れる。そんな感じですね。


 ここまでは良いところを書きましたが、次からは悪いところ。

 読みたくない方は、ここでおさらばしましょう。




 さて、悪い点というかちょっと気になった点は『この物語の主人公が二人いる』という点です。


 『物語の短さ(絵本)』という要素とも重なってしまい、二つの視点のブレが感情移入の邪魔をしました。小生の好みだと、どちらか片方に視点を集中させた方が、より感情移入し易く、最初から最後まで綺麗にまとまるのではないか、と思いました。


 まあ、他の方の感想も読みましたが、ほとんどこれを指摘している人がいないので、小生だけが気になっているのかもしれませんが(汗)


 もう一つは気になった点は、他の方も指摘していますが、『内容を詰め込み過ぎ』という点でしょう。これは先ほど書いた視点の問題と同じ部分もあります。


 それぞれの主人公に『書きたい話』があり、それを『一つに詰め込んだ』というのが小生の感じている違和感の原因かもしれません。テーマが多重である、という原因もあると思いますが。


 もしかすると、こういう複雑な絵本が最近の流行なのかもしれませんが。最初にも言いましたが、小生は絵本事情にはまったく詳しくないので、詳しいことは分かりません(汗)


 ので、この指摘も見当違いかもしれません。

 あくまでも小生が読んで感じたことですので、当たり前ですが他の読者が読めば他の感想があります。それが物語の面白くて難しいところなのです。



 それで、最終的な感想は、


『二千円を高いとは思わないけど、(小生は)無料で読めたからいいや』


 かな。

 なかなか面白かったですけど、自分の手元に置いて何回も読み返したいとは思いませんでした。基本的に無料公開されている作品で買うのは、『何回も読み返したい作品』『読めなくなったときに後悔してしまう作品』という基準があります。


 絵を見たときはちょっと購入意欲があったのですが、読み終えたら満足して終わってしまいましたね。絵に比べると物語の部分で評価が下がった感じです。

 あくまでも個人的感想ですよ(汗)


 逆に物語が凄く良かったという感想もあるので、確実なのは自分で読んで、気に入ったら実物を購入というのが一番でしょう。作者様がこの作品を無料公開をした意図の一つがそれでしょうから。


 個人的には『子供向け』より『大人向けの絵本』かなーと思います。

 子供は『とても綺麗な絵本』より『仕掛け絵本』とかの方が喜ぶのかなーと。

 

『無料公開』に関しては、無料で満足してしまう読者は、そもそもこの絵本を買わないんじゃないかなーと思います。小生もその一人ですね。


 ある意味では高い代金を払って読んでくれたのに、がっかりして貰いたくないという意図もあるのかもしれません。


 まあ、契約関連の話は別として、途中で有料から無料に切り替えたというのがちょっと問題になりやすいのかなーと思います。無料から有料ならば、ここまで騒がれることも無かったかもしれません。もしくは数日限定とか。


 あまり『無料公開』が珍しく無くなった世の中ですし。

 著作権の消滅した作品をWEB公開しているサイトもありますし、無料だった作品に、追加要素を加えて有料にすることも普通になりましたので。


 正直な話をしますと、もし小生が子供に絵本を買うとしたら、この絵本はWEBで読ませて、他の絵本を買いますね。WEB公開のし難い『仕掛け絵本』がいいかなーと思いました。あ、でも、動画にすれば公開できそうですね(汗)



――――



 こんな感じですね。


『絵本』はあまり深く考えちゃ駄目なんですよね。

 例えば『配達人』の存在は世界が『――――』だということを示唆しているのではないか、と思いましたが、たぶん考えすぎでしょう(汗)


 うん、作品としては良いと思うので、後は各自判断すべきことじゃないでしょうか。読む、読まない。購入する、しない。裏切られたと思って売るもよし。後は個人個人の問題でしょう。

 

 この作品を読んで最後まで読んで泣かなかったというのも、個人的に購入しない理由の一つです。感情にはちょっと来たのですが、視点変更で感情が途切れてしまい、最初から最後までのぐわーという感覚が無かったもので、感動が薄かったのかと。


 分かり難いですね(汗)

 他人の意見など当てにならないので、自分の目で見るがよろし。


 だって、作者も読者もそういうもんでしょ。

 

<ただほど高いモノは無い、と天使は笑った>

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