ライト文芸とは何ぞや?

 知らんがな。

 終わり。


 という何度ネタですかね。

 小生の鉄板ネタでございます。


 まあ、知らんのは確かです。でも、それを考えるという企画のですので、駄文読者の方々と共に考えることにしましょう。無料ですしおすし。


 さて、ライト文芸というこれまた曖昧な言葉ですが、実は小生『ライト文芸』という言葉自体を『カクヨムさん』に来るまで知りませんでした(爆死)


 えー確か『大賞予想』の企画をしているときに、作品の区分として適当に引用したような記憶があります。ただ何となくの意味は理解できていました。呼び名は知らなくとも、そういうジャンルがあることは以前から知っていたわけです。


 その一つが『ノベルス(ズ)作品』であり、ライトノベルと近い位置にありながら、『ライトノベル』とは呼ばれなかった、もしくは呼ばなかった作品のことです。

 

 小生の考えですと『C★NOVELSファンタジア』などが、これに当たるかと。


『デルフィニア戦記』

『西の善き魔女』

『皇国の守護者』


 などの当時のライトノベルとはまた違った雰囲気の作品を生み出したレーベルさんですね。これらの作品は当時ライト文芸とは呼ばれず、かといってライトノベルだと断言されたわけでもなく、よく分からない立ち位置の作品でした。


 というか未だに分かりません(汗)

 たぶん本来は『ヤングアダルト』とか『ジュブナイル』という立ち位置の作品だったと思うのですが、『ライトノベル』という言葉の台頭とともにそれらの言葉が失われ、他の呼び方を付けなかったのかと。


 小生が知らないだけで、何かしらの呼び方があるかもしれません。

 ですが、小生の認識では『ライトノベル』ではない『ライトノベルっぽいちょい大人向け小説』というすげー曖昧な認識でした。


 そして、そのような曖昧な認識は、一部のノベルス作品だけではなく、他の小説ジャンルの中にもあったのです。 


 例えば『ミステリー小説』ですと、『ユーモアミステリ』と呼ばれるジャンルは、今で言う『ライト文芸』に近い雰囲気がありました。このジャンルは今も続いていて、最近ではアニメ絵の表紙が付いた作品が増えていますね。


 他にも『青春ミステリー』と呼ばれるジャンルは若者向けのミステリー小説という立ち位置がライト文芸に近く、実際ライト文芸作品として出版してもあまり違和感は無いと思います。まあ、けっこう暗い作品も多いので、ちょっと違いはありますが。


 そもそも名探偵が出てくる推理小説は、キャラクター小説としての一面も強く、早い段階でライトノベル寄りの作品が作られたジャンルでもあります。

『戯言シリーズ』などはその代表格ですかね。


 もちろんこのような例はミステリー小説だけではなく、一般的に『ファンタジー小説』や『SF小説』と呼ばれている作品の中にも、今で言う『ライト文芸』と呼ばれる作品はたくさんあったのだと思います。


 まあ、こんな感じで『ライト文芸』と呼ばれる作品の先駆けのような作品はあちこちにあった、と小生は考えます。


 ですが、『ライトノベル』という広まった後も、それらの作品は『ライト文芸』としてまとめられることなく、以前と同じままそこに在ったのではないでしょうか?


『ライトノベル』という言葉はその大きな区切りとして必要とされましたが、『ライト文芸』という言葉は最近になるまで必要とされていなかった。

 そういうことかなーと。


 では、『ライト文芸』という言葉はなぜ必要とされ、生まれたのでしょうか?


 知らんがな。

 終わり。

 


 ええ、読者がうんざりするほど繰り返すことが重要なのですよ(嘘)

 さて、場が和んだところで、小生の推測を述べさせていただきます。

 あくまでも推測ですが、


 それはおそらく『ライトノベル』という作品から生まれた言葉なのです。

 

 先ほどの駄文と矛盾するようですが、『ミステリー』から『青春ミステリー』というジャンルが生まれたのと同じように、『ライトノベル』から『ライト文芸』というジャンルが生まれた。


 つまり、辿ってきた系譜が違うといいますか、似たような雰囲気を持ちながらも、結果的に違った道筋を辿ってきたという感じでしょうかね。


 ライトノベルというジャンルが世間に定着していく過程で、これは他のライトノベルとはちょっと違うのではないか、という曖昧な何かを感じる作品がありました。


 例えば『ライトノベル』では売れないのではないか、という作品。

 例えば『ライトノベル』じゃなくとも売れるのではないか、という作品。


 それは明確な基準があったわけではありません。

 その作品がライトノベルとは呼べない、という意味でもありませんでした。


 ただライトノベル作品でありながら、ちょっと違う何かを感じる作品

 何となく、ぼんやりとした感覚がそこにはあったわけです。

 

 小生の記憶が確かなら、それに真っ先に飛びついたのが『電撃文庫』さんだったと思います。その先駆けとしてハードカバー作品を発売。このとき発売された『連射王』『シフト』『夜魔』などは今も高く評価されている作品ですね。

 

 そして、このハードカバー作品で大きな役割を果たした方が『有川浩』氏です。


 デビュー作の『塩の街』は当初ライトノベル(文庫)として出版されましたが、その後ハードカバー版が発売されるという異例の逆輸入作品でした。

 その後、『空の中』『海の底』を同じくハードカバーとして出版。そして、これまたハードカバーとして出版した『図書館戦争』が大ヒットすることとなります。


 この『図書館戦争』がヒットしたからなのかは分かりませんが、その後『電撃文庫』さんは大人向けの一般レーベル『メディアワークス文庫』を設立。ここでも『ビブリア古書堂の事件手帖』などのヒット作を生み出すこととなります。


 これまたこのヒットが原因なのかは知りませんが、この辺りから他のレーベルも大人向けのライトノベルというジャンルに着目し、ライトノベルを読んで育った読者をターゲットにしたレーベルを設立していったらしいです。


 その過程で生まれた言葉がおそらく『ライト文芸』であり、ぶっちゃけ『ライトノベル』という言葉が生まれたのと同じ経緯ではないかと思います。


『ライトノベル』から派生した文芸作品に近寄ったジャンル。

 その中から幾つかのヒット作が生まれたことにより必要とされた名前。 

 それが『ライト文芸』と言う言葉なのかなーと思います。


 まあ、最近では『大人向け』や『中高生向け』という区切り自体が、あまり意味を成さなくなったのかもしれません。子供も楽しむし、大人も楽しむ。幅広く楽しんでもらえる作品を作ることこそ、ヒット作を作るためには重要なことですし。


 うーん、まあいいや。結論。

『ライト文芸』とは『ライトノベル』を出版していた出版社が『文芸寄り』のライトノベルをヒットさせたことにより生まれた言葉である、かな。


 あーでも『講談社タイガ』なども『ライト文芸』ではないかという意見もあったりするんですよね。他にも『講談社BOX』がライト文芸の始まりではないか、という意見も調べたらありました。


 個人的な感覚ですと、一般的に『ライト文芸』と呼ばれている作品よりもうちょっと大人向けのレーベルではないか、と思うのですが。作品によっては完全に文芸作品というのもありますし。


 いや、この文芸作品という言い方も曖昧ですけどね(汗)

 大衆小説であり、純文学ではないと言いますか。


 そうすると、『純文学とは何ぞや?』という話になってしまったり。

 昔ならばこの純文学という区切りも分かり易かったのだと思いますが、最近だとこれもちょっと曖昧な感じのようです。人によって認識が違うと言いますか。


 たぶん分かる人には分かるんでしょうけど、小生には分かりません(結論)


 まあ、ともかく。

 最近のジャンル分けというのはややこしいのですよ。

『講談社BOX』に関しては面白ければ何でもあり、という雰囲気もありましたし。

 ジャンル雑多か。びみょーだな(汗)


 さてさて、『ライト文芸』という言葉が最近広まったように、WEB小説の書籍化というこの一連の流れも、後から何かしらの名前が付くかもしれませんね。

 WEBチルドレンとか。びみょーだな(汗)


 ああ、そう言えば『ライトノベル』から『ライト文芸』という作品が派生したのは、『ライトノベル』に萌え作品が増えたという理由もあるかと。それによって更にライトノベル界で居場所が無くなったと言いますか、全体的に『ライトノベル』の方向性が変化したわけです。


 その受け皿として生まれたのが『ライト文芸』というジャンル、という経緯もあるかもしれません。以前なら『ライトノベル』として出版したけれど、今は出版できない、という昔とは違う区切りがあるように感じられるのですよねー。


 つまり、『ライトノベル』という言葉の意味も昔とは違うということでしょう。

 これは前回言いましたね。小生の記憶が確かなら(汗)


 ちょー結論。


『ジャンルとか区切りとか、そういうものは何となくである』


 これが一番じゃないですかね。

 まあ、小説の感想と同じですよ。


 そもそもこういうジャンルの名前などを積極的に利用するのは出版社側ですし。

 大体は読者に分かり易く伝えるための宣伝文句じゃないですかね。


「うちではライトノベルのファンタジー作品が主流ジャンルですよー」とか。

「わてではライト文芸のミステリー作品が面白いですよー」とか。

「わたくしは大衆文芸を出版しており、ライトノベルは扱っておりません」とか。


 他にも小説の裏表紙に『傑作青春ミステリー』とか『スペースオペラの金字塔』とか。読んだ後に『ぜんぜんちげーよ』とツッコムまでがワンセットですか?


 ゾンビもの(ホラー)だと思ったら、ゾンビもの(ギャグ)だったとか。

 予想と現実が違うというのも、よくある話、よくある話。


 さて、最後に小生の考えを述べますと、それぞれのメインターゲットが


『児童文学』=子供向けの物語。

『ライトノベル』=中高生向けの娯楽小説。

『ライト文芸』=大学生以上向け(20代から30代ぐらい?)の娯楽小説。

『一般文芸(大衆)』=大人向け。物語の内容によって大きく変化。

『文学』=純文学。


 こんな感じかな。

 メインターゲット外だから面白くないということではありませんよ。

 あくまでもイメージです。


 まあ、大体は『主人公の年齢』=『ターゲットとする年齢層』であることが多いと思います。その方が共感し易いという理由でしょうね。


 そう考えると、主人公の年齢というのも一つの分かり易い区切りではありますね。

 もちろんこれも絶対そうだ、というお話ではありませんが。

 他と同様曖昧なのでございます。


 何かここまで長々と書いて、全て無意味だった気がするなー(汗)

 たぶんそうなんだよねー。


 始めに物語があって、それが何なのかということを示すために、ジャンルとか他の言葉が後から付加されるんですよねー。どんな読者が読んだら面白いのか、とか。

 つまり、それは物語の本質ではないと言いますか、SF小説に対して読む前に『これは少年向けSF小説である』と断言する必要はないと言いますか。


 読めば分かるさ。

 分かるさ読めば。

 ばかやろー。


 というのが本質ではないでしょうかねー。

 まあ、限られた時間の中で自分と合う(自分が読みたい)物語を読む前に探すために、そのような情報が必要なんでしょう。


 結局のところは何となく伝わればいいんですよね。


『ライトノベルで青春ミステリー』

『ライト文芸で日常ミステリー』

『文芸作品で本格派ミステリー』


 こんな感じでその作品がどんな作品なのか、どんな読者を想定しているのか、ということが何となく読む前に伝わるのではないかと思います。


 つまり、明確ではない。明確でなくともいい。

 何となくそんな感じである。

 ということが伝わるならば、売り手も買い手も特に問題を感じないのかと。

 

 明確に定義する必要性が無い。というのが『ライトノベル』や『ライト文芸』という言葉なのではないでしょうか?


 なんとなく、そう思います。

 終わり。


<あいまいん>

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