ライトノベルとは何ぞや?

 本当なら『ライト文芸とは何ぞや?』を書こうと思いましたが、ついでに『ライトノベル』についてちょっと考えて見ましょう。


 そもそも『ライトノベル』とは何でしょうか?


 実はこれも明確な定義が曖昧だったりします。

 かつて若者向けの小説として『ジュブナイル』や『ヤングアダルト』という区分がありましたが、それがいつの間にか『ライトノベル』という言葉になっていたというのが一般認識でしょうかね。


 うーん、『角川スニーカー文庫』や『富士見ファンタジア文庫』などの新しいレーベルが創設され、『ファンタジー小説』を中心としたヒット作が誕生した、という一連の流れに対する区切りとしての名称が『ライトノベル』という言葉なのかもしれません。


 この時代に若者向け小説の流れが変わったという一つの区切りですかね。

 後の時代に多大な影響を与えた作品がたくさん生まれましたし。


 国産ファンタジーの認知度を高めた『ロードス島戦記』

 ライトノベルという新しい小説のあり方を見せた『スレイヤーズ』

 従来のファンタジー観を大きく塗り替えた『魔術士オーフェン』


 などなど、ぱっと思いつくだけでもビッグネームばかりですな。

 他にも『フォーチュン・クエスト』などは生活観のあるファンタジー小説として、今のWEB小説にも多大な影響を与えたのではないか、と考えています。


 そして、ライトノベルという存在に対して大きな役割を持った出来事がもう一つ。

 それが『電撃文庫』の創設です。

 

『電撃文庫』は『角川スニーカー文庫』や『富士見ファンタジア文庫』とはまた違った形のライトノベル作品を生み出し、ライトノベルという名前を読者に広めるための多大な貢献をしたわけです。

 

 電撃文庫さんの初期作ですと、『ブギーポップは笑わない』(現代SF)や『僕の血を吸わないで』(ギャグ)とかは影響力が強かったのではないかと思います。時代を先取りしたような『クリス・クロス』も電撃文庫の初期作の一つです。


 個人的には『パンツァーポリス1935』や『コールド・ゲヘナ』などの名前もここに挙げておきましょうかね。続編まだぁ?


 まあともかく(汗)

 この辺りから、『ライトノベル』という名前が正式名称のような形になったのではないかと思います。たぶん。


 詳しくは当時製作者側にいた人物に聞くのが一番でしょうね。

 小生はまったく知りませんので(爆死)


 カクヨムさんでそんな文章があれば面白いかもしれません。

『ライトノベルの歴史』みたいな。

 ライトノベル界に影響を与えた作品をまとめるだけでも面白そうですね。


 えー何の話だっけ(汗)

 そうそうライトノベルって何だっけ、という話でしたね。

 

 えーえー、何だろ(大汗)

 今と昔でもちょっとニュアンスが違う気がしますが、現代の一般的な意味だと『中高生向けの漫画(アニメ)絵が付いた娯楽小説』が的確なのかなー。


 小生なんかは『気軽に読める(楽しめる)娯楽小説』という感じでライトノベルという意味を使っていましたが、最近では気軽に読めない作品が増えたりと、なかなか難しいところではあります。

 

 これは次回の『ライト文芸とは何ぞや?』にも繋がる話ですのでカット。

 今の時代の『大衆小説』の一つの形が『ライトノベル』であるということで。

 お茶を濁します(笑)


 

 さて、最後に書かなくてはならないのは『ライトノベル』のもう一つの意味ですね。ライトノベルの暗黒面、別称としての『ライトノベル』という意味です。


 世の中は広く、『ライトノベルなんか小説ですらない』という意見は未だにあるでしょう。この方々にとっての『ライトノベル』という意味は『小説もどき』とか『安っぽい小説』という意味になります。


 つまり、『小説ではない小説』というニュアンスですね。

 いや、これもよく分からん表現ですが(汗)


 こういう方々の特徴としては、『ライトノベルを読むなら、昔の有名な作品を読め』と薦めてくることです。いや、小生もマジで薦められたことがありますので。


 小生だって昔の有名な作品を読むことはありますよ。

 でも、それはそれ、これはこれ。

 ライトノベルだって好きだもの。


 まあ、うん、きちんと文章を勉強している方からすると、ライトノベルの崩した表現や省略した文章が許せないのかもしれません。過不足無く正確に状況を読者に伝える文章が美しい、というのはあるでしょうから。小生知らんので想像ですけど。


『小説は芸術であり、人の魂を揺さ振るモノである』


 という意見もあるのかもしれません。

 そういう方々から見れば、若者向けの娯楽小説として発展してきた『ライトノベル』は彼らの考える『小説』とは別物なのかもしれませんね。


 言葉にはそれぞれ人によって違う『認識』があるわけです。

 小生が今回考えた『ライトノベル』という言葉の意味も小生の認識に過ぎません。


『ライトノベル』が自分にとって何なのか?

 それは自分自身が決めることでございます。


 楽しむも良し。

 嘲るも良し。

 興味が無いという言葉もまた一つの認識です。

 

 分かり合っているようで、分かり合っていない。

 共有しているようで、共有していない。

 それが人の世というものでしょうね。

 

 正しい、正しくない、という問題ではございません。

 ただ違う認識がある。違う価値観がある。

 それだけの話でございます。


 ま、それだけの話がちょー難しいのですがね(汗)

 理解できるけど納得できない、という表現はよくありますし。

 同じようにライトノベルを楽しんでいる読者ですら、一つの作品を巡って面白いとか面白くないという意見に分かれるのですから、これはどうしようもないことです。


 えーえーそもそも『ライトノベルを読んでいる』=『重度なオタク』というイメージがあったぐらいですからね。どちらかというとマイナーな趣味だったわけですよ。


『深夜アニメを見ている』と同じぐらいの認識だったんじゃないですか?

 いつからこんなに『ライトノベル』が受け入れられる世の中になったんでしょね。


 いや、それを言うならいつからこんなに『アニメ』が受け入れられる世の中になったんでしょ? 何で『君の名は。』がこんなにヒットするんでしょ?


 それは人の世が変化したということでしょうね。

 それに伴い『ライトノベル』という認識も変化していった。

 まあ、そんな感じじゃないですかね。


 知らんけど。


<ライト文芸話に続く>

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