WEB小説の形

「WEB小説と普通の小説って違うの?」


「違うよ」


「どこが?」


「まず読む媒体が違うね。WEB小説はモニタで見るでしょ。一番の違いはそこ」


「紙で読むのとモニタで読むのは目の疲労度が違う……のかな?」


「そう、そう言う事。WEBで長時間文字を追いかけるのはしんどいんだよ。紙だとそこまでは疲れない」


「ブルーライト問題もあるよね」


「だから紙の小説より読み易くないといけない。目が疲れる文章を書いていると敬遠されてしまう」


「違いってそれだけ?」


「後はブラウザバック問題かな。合わないと思ったらすぐに読むのをやめられる」


「ただで読めるWEB小説の場合、ずっと立ち読みしているようなものだもんね。馬鹿猫はすぐバックする?」


「うーん、気に入ったらズルズルずっと読んでしまうなぁ。勿論合わないと思ったら即バックするよ」


「厳しい世界だね」


「しょうがないよ、だってただだもん。お金払って買ったなら最後まで読むようん」


「後、他に問題は?」


「ページ数関係かな?紙の本は1ページの文章量決まってるし簡単に途中でやめられるけど、WEBは1ページが長くも短くも出来て、長いとうんざりしちゃうんだよね」


「1ページ1万文字とか読む側は厳しいよねぇ。読んでいても途中で後どれくらい残り文章があるか下にスクロールして確かめがちだよ」


「最初に書いた目が疲れるって要素と組み合わせるとWEbで小説を書くのはリスクが大きい感じがするね」


「確かに目には良くないよね。こう言っちゃうと自分で自分の首を絞めているけど」


「WEB小説サイトはもっと目に優しい配色を考慮して欲しいはするね。特にカクヨムは目が疲れるよ」


「背景真っ白って言うのがね……もう少し色を暗くして欲しいかな」


「じゃあ上記の注意点を活かしてWEB小説に適した形って言うのは……」


「もう散々言われている事だけど、漢字を使い過ぎない、こまめに改行する、1ページを長くし過ぎない、読者の興味を引く出来事をこまめに描写する、かな」


「指南エッセイとか創作論ではたまに描写を省くとか難しい表現は使わないとかあるけど……」


「描写は適切な量は必要だと思うよ。難しい表現だってその表現でしか表現出来ないなら使うべきだと思う。調べたら意味なんて分かるんだしさ。すぐ調べられるし」


「WEB小説はWEB小説用に特別な技術がいるって事だね」


「だから書籍化するって事になったら、これらの処理をまた紙小説用に直さないといけないだろうし、多分直している事だろうね」


「多分だけど紙媒体になったら目に優しいからたとえ同じ文章だったとしても書籍で買う価値はあるだろうね」


「電子書籍の場合はどうなんだろう?」


「目が疲れるなら文章が同じだった場合、あんまり買う必要もないのかもね。でも押し絵は付くだろうからそれ目当てって言うのはあるのかな」


 と言う訳で今回はWEB小説と普通の小説の違いについて。

 この内容ってもう散々言い尽くされてますよね。私もエッセイとか創作論とかで何度も目にしました。それでもここで書いちゃんですけど(汗)。私と同じように何度もその手の論を読んだ人は全く同じ事しか書かないので読む必要はないです、ええ。


 最初、WEB小説と普通の文章って同じだろうって思ってたんですよ。

 でも言われてみると確かに違う。まず何が違うって文章を読むのがモニタってところがまず違うんですよね。


 モニタだとまず画面が発光している、つまり目が疲れます。次にスクロールして文字を読む事になるのが違う。紙の本みたいにページ単位で栞を挟んでここでおしまいって出来ないんです。1ページ読み始めたらそのページを読み切るまで終われない。1ページが長い設定だとしんどいんです。


 読み易さを意識すると言えば改行。あんまり文字がブロックになりすぎると目は披露を訴えます。適度の改行でそれは抑えられます。個人的な感覚だと5行を過ぎるとキツイんじゃないかと思います。これも個人差があると思います。


 後、創作論的な話を言えばWEB小説は味付けを濃くして読者の興味を引く要素を過激にしないといけないみたいな事もよく言われていますね。何故かって読むのに対価を払っていないから無理して読む必要がないから。


 特にカクヨムみたいな読みたい作品が数多くあるサイトの場合、あれも読みたい、これも読んでみたいでつまらなかったらすぐにそっちに興味が移ってしまいます。投稿数が少なくてそれしか読むものがない、そう言う状況じゃないんですよね。だからお客さんを離さない工夫がいる、と。


 そう言う訳で1ページをコンパクトにして読みやすくインパクト重視な文章を心がけるのがWEB小説と言う事になりますね。だから純文学は向いていないのかも。

 でも、読みやすい工夫をしたならWEBでも純文学は十分読めると思います。読み始めたら読んじゃいますしね。元の文章が面白ければ結構読めるもんです。

 ただ、目は疲れてしまうので少しは読みやすく工夫して欲しいところですけど。

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