犬夜叉

「今回は犬夜叉ですか」


「かなり現代に近付いて来ましたぞ」


「こちらもまた長い物語になりましたよねぇ」


「56巻まで続いてますからね。何気に高橋作品で一番長寿作品なのかな?」


「内容も途中でギャグも含まれてはいるもののシリアスストーリーだからね」


「逆にシリアスだったからこそ長編になってしまったのかも」


「風呂敷広げちゃうと中途半端には終わらせられないよね」


「そうそう、話も結構入り組んでいて複雑だった」


「妖怪退治モノなんだけど女性作家らしく恋愛要素も結構絡んできていて、その相手が前世の自分って言う複雑なもので……」


「犬夜叉って設定自体がね、犬耳の少年にしか見えないw」


「仲間も今までのその手の話では思いつかないような能力の使い手ばかりだったね」


「弥勒の手のひらの穴に吸い込ませるのって呪いではあるんだけど強力だったなぁ」


「詳しいあらすじとかは各々でネット辞書とかで調べて頂くとして……この作品、何が印象に残ってる?」


「やっぱジャンプ漫画的な話の進み方をしていないのが印象に残ってるよ」


「ほう?」


「ジャンプ漫画方式だと強い敵が出た!苦労して倒した!更に強い敵が出た!の無限ループだけど犬夜叉はそうじゃない。最初の強敵が最後までずっと立ちはだかるんだよ。それが印象的だったな」


「犬夜叉の諸悪の根源、奈落の事だね」


「そう、奈落。こいつ主人公側がパワーアップするとそれに負けないほど強くなるんだよ。それで強さのイタチごっこが最後まで続くんだよね。この展開は新しかったなぁ」


「四魂の玉ってキーアイテムがあって最初はそれを集める旅をするんだよね。そう言う宝探しを軸にして犬夜叉兄弟の因縁があったり主人公の前世の桔梗の因縁があったり。現代と戦国時代が井戸で繋がっているんだけどたまに現代で語が展開したりね」


「シリアスと言えばシリアスなんだけど高橋作品だから笑える所はしっかり笑えるんだよね。そう言うところも肩の力が抜けて良かったな」


「犬夜叉のアニメもキャラデザがしっかり原作に寄せてきたし、何しろ製作がサンライズだったから原作に追いついちゃって最後までアニメに出来なかった以外の不満点はなかったね」


「いや、後で完結編として最後までアニメになったんだよ」


「な、なんだって……」


「全国放送じゃなかったからね。知らなくても仕方ないかな」


「くっ、これだから田舎は……」(血涙)


「この作品でも山口勝平が犬夜叉を演じているし彼はもう高橋アニメに必要不可欠な声優になった感じだね」


「境界のRINNEでも主人公の父親って重要ポジションの声を担当しているしね」


 そう言う訳で今回取り上げるのは犬夜叉です。

 アニメでは戦国御伽草子と言うサブタイがついておりました。


 この犬夜叉、高橋漫画で一番の長編作品となりました。RINNEが続けば抜かれますけどどうなるでしょう?高橋先生は基本長編作家ですからね。RINNEはシリアス作品じゃないから終わりる時はいきなり終わりそうで先が読めません。


 実を言うと犬夜叉は単行本で追ってないから記憶が曖昧なんです……でもネット辞書の力を借りて何とか記事を書くよ!

 

 犬夜叉って高橋先生の他のサンデー連載作と違ってギャグメインの話じゃないんですよね。ちゃんと最初から明確な目的があってそれを達成するために動いている。所謂シリアス漫画なんです。でも高橋作品なので普通の同じジャンルの作品に比べたらギャグが多めです。戦国時代を舞台にした妖怪退治モノなので結構きつい描写も多いのですけど、途中でギャグが挟まれているので息抜きをしながら読めるんですね。


 高橋作品ってギャグのキレが良いのも売りですけどシリアス作品のシリアスっぷりもまた売りなんですよね。代表作と言えば人魚の森でしょうか。犬夜叉にはそんな彼女のいいところハイブリッドみたいな魅力があります。だから支持されて一番の長期連載になったのでしょう。


 私がこの作品で一番関心したのは敵の扱いです。ジャンプなどのこの手の作品では強さのインフレとともにキャラが新しく登場し続けるキャラの使い捨てが定石になっています。後、倒した敵が仲間になったり。

 けれど犬夜叉はそんな敵が弱くならない!主人公に負けず劣らず物語が進むに連れてどんどん強くなっていくんです。だからずっと同じ敵を相手に戦う展開になるんです。この展開、新鮮だったなぁ。


 犬夜叉は比較的最近の話だからあんまり詳しい説明も必要ないでしょうね。

 アニメもヒットしましたし。映画もたくさん作られましたし。

 でも完結編が見られなかったのが残念です。放送していたのも知らなかったよ(情弱)。何でこの手の作品って全国放送してくれないんでしょうね……(遠い目)。

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