禁断の果実
「今回はタイトルだけじゃ意味が分からんなあ」
「これはね、手を出すとかなりの確率で共感してもらえるけど今更それをやっちゃあ…って奴なんだ」
「うーん?どう言う事?カクヨムの話題?」
「そう…それはカクヨム不満エッセイって奴だぜ!」
「な、何で?」
「あ、そこはお約束テンプレじゃないんだ…」
「お約束は潰していくスタイル!」(鼻息ブー)
「えと、カクヨム不満エッセイはさ、そりゃ現状思っている不満をぶちまけるのは簡単で多くの場合どんな些細なネタでも共感してもらえるけど最後の手段だと思う訳」
「確かに…共感を得ている不満エッセイの中にはえっ?こんな薄い内容で?って言うのもあるね」
「単純に星やレビューが欲しいだけの場合、凝った作品を投稿するより不満エッセイを短編でひとつ投稿する方が早いし楽」
「ああ、そこで味しめちゃうのは何か違う気がするね」
「ちょい気になって調べたんだけどさ…カクヨム不満エッセイで星やレビューの多い作者さんの他の作品の評価がどんなのか」
「ほうほう、それで?」
「かなりの割合でそのエッセイ以上の評価を得ている作品がなかったね」
「何か分かる気がする」
「多分一番最初にそのジャンルを書き始めた人は純粋に思いをぶちまけただけなんだろうけど後に乗っかる人は受けるから書いたって人が多そうなんだよ…個人的な想像だけど」
「まぁ星やレビューやPVが増えない!って不満が溜まってそれを書いたら共感してくれるんだからそこで承認欲求は満たされるかもね」
「でも努力して作品の質を高めた結果じゃないからそのエッセイ以外では見向きもされない」
「エッセイきっかけに他の作品も読んでもらいたい作者の意図は…」
「そう、無残に打ち砕かれる…っ!」
「現実は厳しい…っ!」
「そう言う訳で私はその手のエッセイを書こうと思ったけどやめたんだな…。近況ノートに書いたネタをエッセイで投稿するだけできっと星やレビューをもらえると思うけど」
「虚しくなっちゃうから多分正解だよ」
「どうにか不満を不満と言う形じゃなく前向きメッセージに昇華したならそれは文章力の勝利だし書き手の気持ちが読者を前向きな方向に導いてくれると信じたいけど」
「もうそう言うエッセイも出始めて来ているしね」
「不満と言うマイナスエネルギーから希望と言うプラスエネルギーへ…そう言う流れになっていくといいな」
「正直もうネガティブメッセージは読み飽きたよ…」
え、そんな訳で今回取り上げたのは禁断の果実でした。
これは今や一大ジャンルになってしまった感のあるカクヨム不満エッセイの事です。
カクヨムを使っていると誰もが1つ2つ不満を覚えるところがあると思います。その不満点をただ羅列しただけで今のカクヨムでは人気を得てしまうのです。きっとそれは同じ痛みを共有するからこその現象なんでしょうね。
私も一時期はそう言うのをよく読んでいましたし星を入れた事も多々あります。
不満点の多くは読まれない事に対しての不満でした。書いたのに読まれないのは淋しいですからね。それと検索システムの不満。書く側の不満と読む側の不満。そして一向に改善が見られなさそうな対応の遅さ…。要約するとこんな感じでしょうか。
誰もが考える事は同じなので内容が被っているエッセイも多く見受けられました。
読んでいると分からなくもないけどこれじゃあただの愚痴日記だなっていうレベルのエッセイもたくさんありました。そう言うレベルでもやたらと星がついていたりレビューが多かったり…しっかり考察されているエッセイも沢山ありあますよ。その星やレビューの数に納得出来るものも。
ただ、その星やレビューの数が分不相応に感じるようなエッセイもいくつか見受けられてしまっていました。作者の実力と言うよりそれだけカクヨムのシステムに不満を持つ人が多いだけなんですね。
ただもうそろそろただの不満だけじゃ星もPVも稼げなくなって来たかな?そんな気もします。しっかり考察して読む人に読んで良かったと思わせる文章を書かなくてはね。3月4月はみんな一気に不満が続出したのでただの愚痴でも良かった。ボーナスステージだったんだと思います。
これからは言い尽くされた内容はそこまで評価はされない事でしょう。
それでも全然読まれないって不満を持っている人はその想いをぶつければそれまでの作品よりは評価が来ると思います。
ただ私はそれは最後の手段だと思って単独の作品としては書かないでいようと思っています。いくらその作品が評価されてもその影響が作者の他の作品に波及するかと言えば効果は薄いですから、本当に。
ふと思い立って不満エッセイ作者の他の作品の評価をちらっと調べてみた事があるんです。星の数を比較しただけなんですけど。
その結果は見事に不満エッセイ以上の評価を得ている作品を書いている作者の人はほぼいませんでしたね。何人かは確認出来ましたけど。きっとそう言う事なんだろうなぁと。
読まれないのは読まれないだけの理由があるし読まれるのは読まれるだけの理由があると思います。いつかシステムが彼らの理想通りになってもそれで報われるとは限らないんじゃないかな。
それよりこれからはそんな中でもいい部分を見つめ、こう言う心構えなら心も折れないよって提言するようなそんな読んだ人を応援するエッセイが評価を得て行って欲しいなって思います。
と言う感じで今回は終わりたいと思います。
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