老人Z
「ほう、今回取り上げるのは老人Zですか。名作ではあるけど…ちと古いような…」
「ここで取り上げる作品がみんな古いのはもう皆さん御存知でしょう?」
「その内、海のトリトンとか未来少年コナンとか取り上げそうだな…」
「流石にそこまで古いのは取り上げないよ」
「でも90年代アニメは普通に取り上げるんだろ?」
「かも知れない…」
「覇王大系リューナイトとかキャッ党忍伝てやんでえとか…」
「でも需要があるかも知れないし」
「リクエストがある訳でもないのに需要と言われても…」
「あ、リクエストあっても私が知らないと対応出来ないから無しでお願いしますね」
「いや、そもそもリクエスト来ないだろって話なんだけど…」
「話を戻して老人Zなんだけど…名作だよね!」
「次世代老人介護ベッドが暴走してとんでもない事になる話なんだよね」
「関わってるスタッフが大物ばかりで…AKIRAの大友克洋にキャラデザインが江口寿史、監督が北久保弘之。ちなみに音楽が板倉文で主題歌が小川美潮」
「あ、馬鹿猫が小川美潮を知ったのが確かこの作品だったよね」
「せやで。あまりにも作品と曲がマッチしとったから一発で気に入ったんや」
「OVAとして発売されたけど一応劇場公開もされてたからクオリティは劇場クラスなんだよね」
「所々の台詞で当時としても少し時代遅れな所はあるけどそれは些細な事だったなぁ」
「来るべき高齢化社会を見据えた社会派アニメでした」
「えと、本気でそう見ていたの?」
「そう言うネタで思いっきり遊んだ作品でした」
「ネタとしても色々仕込んでたけど全てを強引にギャグで落とした力任せな作風、すごく好きです」
「今見ても多分楽しめると思うんでどこかで見かけたら是非身て欲しいな」
「と言う訳でこの紹介も強引に終わってみたり」(汗)
そんな訳で今回紹介するのは老人Zです。90年代OVAの傑作です。
物語は来るべき高齢化社会を前に次世代型老人介護ベッドが活躍すると言う筋書き。
厚生省の肝いりプロジェクトだったんですけどそこに登場人物の色んな思惑が絡み合って最後はとんでもない事になるんですよ。ある意味お約束な展開が待っているんですけどそこを笑い飛ばせる人向けですね。
色んな風刺がさり気なく入っているのも気が付くと面白いです。例えばこのベッドにはちょっとした問題点があるのですが異常があればすぐ各所に連絡が行きますって言うどう考えても根本的な解決じゃない対策でマスコミは全員が納得してしまったり大事になってしまった後に本当の事を報道せずに偽の事件をでっち上げていたり…。
老人Zってタイトルだけに老人が活躍する作品でもあります。とにかく中盤から出てくる老人達が本当に頼りになるんですよ。老人ハッカーって発想がいいですよね。ベッドに寝かされているモニターの高沢のお爺ちゃんが本当に不憫で、ベッドに搭載されたAIのハルさんがとても人間っぽくて。
あんまり書いていくとネタバレオンパレードになってしまうんでこれ以上は書けないんですけど一部の台詞が古臭い以外は完璧な作品でした。ギャグとして。
当時はバイオコンピューターが本当に次世代コンピューターとして未来の技術っぽい期待感があったのですけど今この手の研究はどうなっているのでしょう?この作品を思い出すとついその事が頭をよぎってしまいます。
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