オネアミスの翼
「これはアレだ、好きな映画ってやつやね」
「うん、多分私が一番好きな映画だよ。今でも、多分これからも」
「ほえ~。語りますなぁ」
「まだ全然語ってないってば」
「どこがいいの?具体的に。だってこれ商業的には失敗してるよ」
「どこってこの映画ありとあらゆる要素が入っているよ。青春も科学技術も友情も戦争も空を飛ぶ浮遊感も異世界も恋愛要素もお色気も政治も宗教も盛り沢山過ぎてお釣りが出るよ」
「おうふ…そう言われるとすごい」
「なぜ受けなかったのか分からんよ…多分当時はその良さが上手く伝わらなかったんだろうね」
「少なくとも当時流行っている路線ではなかったでしょ。明確な敵を倒す話じゃなかったし結局宇宙飛行士が宇宙に行ったってだけだし」
「かぁ~っ!これだから庶民は!人類が宇宙に行く崇高さが分からないかねぇ」
「明確なウリがあれば良かったのかもね。だってなんか地味だもん」
「そう、だから悲しいんだよ。マイマイ新子もあの出来でヒットしなかったらしいし…」
「あの、今回はオネアミスについて語る回なんですが」
「とにかく、オネアミスは名作なんですよ!何度見ても飽きないし時代に流されてない。今見ても新鮮ですぞ!」
「ま、名作としての評価は高いよね。何度もパッケージ化されてるし」
「音楽もまたいいんだなぁ。あの無国籍か感じがたまりません」
「色んな面ですごく贅沢だよね」
「この映画、予算を使い過ぎてそれで回収出来なくてガイナックスがその後も続かなくちゃいけなくなったんだよね」
「本来ガイナックスってオネアミスのためだけに作られたんだっけ?」
「オネアミスがヒットしていたら後のトップもエヴァもグレンラガンもなかったのかもね」
「そう考えるとヒットしなくても良かったのかも」
「結果的にそうなっただけでそれを今言うのもなー」
「そして現在のガイナックスは結局…」
「ああっ、それを言っちゃいかん!」
「栄枯盛衰ですのぉ」
「話をオネアミスに戻すけど時代を感じさせないとは行ったけどやっぱりその時代の流行りを作画から感じるね」
「そこは仕方ないんじゃないの?それが悪いって訳じゃないし」
「まぁね」
「最初からべた褒めだけど何か問題点と言うか不満点みたいなものはないの?」
「うーん、強いて言うなら終盤のロケット発射直前のシーンで計測器のグラフが動く前から波打ってる所があるんだけどあそこくらいかな。あれ針の動きに合わせて線が動くようにだって描けたと思うんだ」
「あ、あそこ違和感あった、確かに」
「オネアミスはかつてないほどに異世界をしっかり構築していたと思う。まずそこがいいよね。まだ見た事ない人には特にオススメするよ」
「と言う訳で今日のすすめ映画コーナーでしたー」
「あれ?この小説(?)ってそう言うので良かったのかな?」
今回のテーマはオネアミスの翼です。何故だかおすすめ映画コーナーとなってしまいましたがこの映画を語ると自然とそうなっちゃいますよね。
大体の事は会話文に書いちゃいましたけど初めて見た時にこれはすごいって素直に感動したのを覚えています。
初めて見たのは友達の家でレンタルビデオで見せてもらったのかな。後で映画館で観たかったなーって思ったものです。
LDボックスやらDVDやら買いましたよー。うんうん、最近も見ております。
異世界の青春群像劇。今は異世界と言うとファンタジーな世界を連想するものですがこれはちょっと昔の現代って感じで…他の星の文化ですよね。SFでも今より進んだ星って言うのが定番でこの作品で提示した少し時代遅れの文化って言うのは今でも新鮮です。一番の名言は「みんな歴史の教科書に乗るくらい立派だよ」ですね!映画を真剣に見ていると最後に感動しちゃう。人類の進歩に乾杯です。
古さを感じさせないのは映画製作時点で少し前の時代の世界観を描写しているからなのかも。初めて人類が宇宙に飛び出した頃の雰囲気が劇中にスパイスのように散りばめられていますし。
オネアミスの翼は10年後も20年後も語り継がれる名作だと思います。金ローもジブリ映画を何度も流すくらいなら5年、いや10年に一回でもこの作品を流していいと思うんだけどなぁ。
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