読んでいると、いつのまにか主人公に寄り添って小説の世界に入りこんでいた。
それは、丁寧でありながら、同時にコミカルな表現のおかげだろう。
そんな一文一文を楽しみながら読んでいたら、いつの間にか自分も主人公の美和子ちゃんの横に立ち、にやにやしたり、どきどきしたり、そして最後にはほのぼのとした気持ちになっていた。
物語の要素が、神社に巫女さんに眼鏡少女と、私の好きな要素がそろっていたこともあるが、ここまで楽しめたのは作者の力量のおかげだろう。
実は、ついさっき再読するまで、これが完結作品であることに気づいていなかった。続きを楽しみにしながら再読していたら、完結という表示に気づいたのだ。
それは、短編でありながら、長編に耐えうるようなはっきりとしたキャラの魅力を持っていたからである。
うん、何度読んでもいいキャラたち。
こんな力を持つ作者の作品を、この作品の続きでも、また新たな作品でも、私は待っている。
いい作品でした! ありがとう!