第2話 蜘蛛!蜘蛛!!

 こんにちは!!『ミニチュアゴーレム』です!ええーただいま、自分は走っています!!後ろには蜘蛛の大群!!


 ワサワサワサワサワサワサワサワサワサワサワサ×100


 キメエ!!!


 なんでこうなったんだ!?よし回想!!


___________________


 ・・・・俺はステータスを確認した後ひとまず歩いていた。どこかに水はないかと。・・・いやこの体でも喉は渇くっぽい。水~水~


 その後適当に歩き続けて30分はたっただろうか?ありました!!湖?見たいなものが。ひとまずそこで一息。ごくごくごく・・・うめえ!!・・・ふう。うお!?・・・なんだ俺の顔か。


 水鏡で見た俺の顔はほんとなんかもうアレって感じだった。石の塊になんか光っている目が一つ。うん、化け物だね。いや~ホラーだね。・・・・・・もうやだ!



 ベチャ! ・・・ベチャ? うん?何これ糸?すげえ粘つくよ?うごけねえし。あれなんか降りてきた、蜘蛛だ。はあ~またでかいや。俺と同じぐらいかな。それが1、2、3、4、・・・・・20は超えているね。


 ・・・・・・ヤバイヤン!!俺なんでこんな落ちついてんねん!?逃げねえと!!動けねえ!!あ、そのための糸か頭いいな!・・・・・・アホか俺!!



 蜘蛛はどんどん近づいてくる。キモイ!!動け!!動け!!・・・あれなんかブチブチいってね?


 お?切れるか?切れろ!!あ、だめだこれ間に合わねえ。


 ガブ!!


 いった!!噛まれたいった!!え~とHPは・・・


 HP 8/10


 ・・・あれ?そんな減ってねえや。よし!まず蜘蛛のステータスを


------------------------------------------------------------------------------------------------

 『グラードミニマムスパイダー』

 LV 3/5

 HP 5/5

 MP 5/5

 力  5

 防御 10

 速  30

 技  30

 運   5

 魔力  3

 精神  4

 固有スキル


 ナシ


 通常スキル


 「糸」


 「毒噛みつき」


-------------------------------------------------------------------------------------------------


 ・・・・・・そんな強くねえな。でもこの糸が切れない限り俺は・・・・・・あ、切れた。


 ・・・・・・オラオラオラナメテンジャネエゾコラァ!!!



 俺は暴れまくる。もうパンチじゃなくて腕ぐるぐる回しているだけだ。


 「ギィ!!」


 だがちゃんときいているみたいだ。まだまだ!!俺は止めといわんばかりに思いっきり体当たりした。


 『グラードミニマムスパイダーを討伐確認。EXP5獲得』


 頭の仲にそんな音声が流れた。・・・まじでゲームかよ。それより蜘蛛の数は減ったか?俺は振り向く

そこにはさっきの倍ほどに増えた蜘蛛の一行。怒りと共に。


 「・・・・・・・・・・・・・」


 「「「「キシャアァ!!!!」」」


 「イヤアァァァァァァ!!!!!」


 俺は逃げる。うおおおおおおやばいやばい!あんなのに捕まったら絶対死ぬ。防御力が高いからダメージは1しかくらわないけど。40匹も相手してられねえよ!!てか、逃げてばっかだな俺!!もうイヤァァァ!!!・・・冒頭に戻る。


 走る走る。あ、やばい追いつかれる。自分は見ての通り土くれの防御特化、相手はスピード特化、勝てるわけねえか!?・・・・くそ!!こうなったらアレを使うか。俺のスキルで唯一攻撃・・・かもしれないこともあるかもしれないあの技を!!!


 「こねる!!!!」


そうこの技で俺は切り開いてみせる!! ん?あれ、体が勝手に立ち止まり、洞窟の土をこね始めた。グニグニコネコネグニグニ・・・・そう手を動かすと見る見るうちに洞窟のただの土が上質な粘土に。コネコネ・・・・よし、出来た!!!俺の手にはツヤツヤと光っている粘土が!!


 ・・・・・・やっぱりか!!!攻撃性が微塵もねえ!!


 ・・・・・・どうすんだよ。粘土なんかあってもどうしようもねえだろ!!!アホか俺!!マジでアホか!!!こんなので何が出来るんだよ!!!あと蜘蛛もなんでこねている間待ってんの!?律儀だなお前ら!!


 ああ~つんだ。これオワタな。くそ!!これでもくらえ!!バカヤローーーー!!!!!!


 俺は手に持った粘土をぶん投げる。すると蜘蛛たちはそれを追って走っていった。


 ・・・・・・あ、はい。お疲れ様で~す。


 俺は一人トボトボと蜘蛛たちが走って行った方向と逆の方向に歩いていく。うん、何だろう、嬉しいはずなのに、なんかさ、悲しいね。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る