第13.5話 マスコット劇場(紹介編その2)

マニィ「まさか次の機会がこんなに早く回ってくるとは……」

リリィ「その予定すら無かったのだがな」

ウシィ「ウシシ、いつかやるぞのぐらいの予定だったからな」

ラビィ「最近僕達の出番がご無沙汰だったからという余計な気をまわしてくれたみたいだ」

マニィ「というより、この脚本形式が楽なだけかもね」

ラビィ「まあ、そんなメタな話はいいじゃないか」

リリィ「うむ。というわけで、マスコット達の紹介を始めようか」



ホミィ「ハァハァ、ようやく俺の出番が!」

マニィ「それはない。次の紹介はドギィだ」

ドギィ「おう、俺か!」

ホミィ「なんでぇぇぇぇッ!」

ウシィ「ウシシ、放置プレイってやつだぜ」

ホミィ「なるほどな。それなら納得がいくぜ、ハァハァ」

マニィ「いくのか、それで?」

ホミィ「ウシシ、価値観は人それぞれってわけだ」

ドギィ「んで、俺の紹介は?」

マニィ「勝手にやってくれ、だそうだ」

ドギィ「俺も放置プレイかぁぁぁぁぁッ!!!」

ホミィ「ハァハァ、仲間が増えた!」

ドギィ「そっちに引きこもうとするな!」

リリィ「これでは話にならんな。まずホミィに制裁を加えて黙らせるか」

ホミィ「ハァハァ、ありがとうございます!」

ラビィ「ここで一旦収録を中断するか」



ここから数行擬音と音声のみお楽しみ下さい


ドガ! バキ! グシャ!

グヘ! グギャー! オギャァ!?

モット! モットダァァァ!!

オラオラオラオラオラオラオラオラ!!

グホォ! ゲボゲボゲボゲボッ!

ゴツン! べキン! ドスン!

センキュー! ベリーマッチョォォォ!!

ガタン!


リリィ「見苦しいところを見せてしまったな」

マニィ「本編じゃ絶対出来ないようなシーンになっていたな」

ラビィ「年齢規制をかけるつもり、まったくもってないんだけど」



ドギィ「さて、改めて俺はドギィだ。犬型のマスコットだ。犬だから鼻と耳は良いから敵拠点の調査や怪人の追跡を行っている。たまに撮影をしている」

マニィ「建物の中とか地下とかはドギィの撮影になるからね。どうしてもローアングルが中止になってしまう」

ドギィ「違う! 俺は視聴者の需要に答えてだな、あえてローアングルをとっているんだ!」

ウシィ「ウシシ、とかなんとか言ってこいつぁは相当なむっつりだぜ」

ドギィ「だから違うと言っているだろ!」

ラビィ「目は口ほどにモノを語るというが……」

ドギィ「ぬぅッ!?」

リリィ「だが、彼の追跡能力は依頼達成には欠かせないものだ」

ドギィ「リリィ……」

リリィ「そうでも言っておだてておかなければ、違法行為には目を潰れん」

ドギィ「この仕事、やめてやるぞ!」


タタタタタタタタ!!


マニィ「行ってしまったか……」

ラビィ「放っておいていいのか?」

リリィ「どうせ我らには辞職権などない。放っておけ」

トリィ「冷たいのね。それともそれがあなたなりの優しさ?」

リリィ「好きに解釈して構わん」

トリィ「それじゃ、次は私が自己紹介するわね」

ラビィ「どういう解釈をしたらそうなるの?」




トリィ「改めまして、鳥型マスコットのトリィです」

マニィ「一番まともな人、もといマスコットだ」

トリィ「そんなことないわよ、、みんなが異常なだけで」

ウシィ「ウシシ、辛辣なコメントどうもありがとな」

トリィ「なんだか最近出番が無くてね」

ウシィ「ウシシ、ドギィと同じく追跡と撮影担当だからな」

ラビィ「ドギィと被ってるな」

トリィ「そ、そそ、そんなことないわよ。私は機動力! ドギィは小回り! って、ちゃんと住み分けができてるの!」

マニィ「機動力というのはトリィは空を飛べるから速度で言えばトリィの方が勝っている。だが、ドギィは地上で追い続ける。さっきも言ったが地下とか建物の中とか、込み入った場所はドギィの方は任せられる、といった感じだな」

ラビィ「些細な違いだな」

トリィ「わ、私の役目って……」

リリィ「だが、トリィは我があるみとともに不在の間、よく取りまとめてもらっている。」

ウシィ「ウシシシ、そもそもリリィの取りまとめているシーンがないじゃないか」

リリィ「――!」

ウシィ「ウヒィ!」

ラビィ「ウシィってそういう悲鳴をあげるんだ」

トリィ「あの……私の紹介は?」


マニィ「トリィは……

鳥型のマスコットで

空を飛んで

追跡と空撮をする」


トリィ「なんで、マニィが紹介するのよ!?」

ラビィ「しかも三行で簡潔に述べたね」

リリィ「うむ、シンプルかつ無駄のない紹介であった」

トリィ「そういうわけじゃないのよ。みんな無駄が大好きなのよ、ここまで呼んでくださった方はそんな無駄の」

ラビィ「ただし、それはトリィの情報とは限らない」

トリィ「バタン」

マニィ「もうこれ以上は無理みたいだ」

ドギィ「とどめをさしやがった」

リリィ「落ち込みやすいのが欠点といえば欠点か……」



マニィ「さて、今回のマスコット紹介はここまで」

リリィ「今回は二匹だけか」

ラビィ「あまりハイペースでやられるとネタ切れを起こすからね」

ドギィ「世知辛い事情はやめておけ」

マニィ「というわけで次回はいつになるかわからないけど」

ホミィ「ハァハァ、よろしく、たの、む……ハァハァ……」

リリィ「まだ息があったか」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る