二十一話 パーティが結成されたようです

「あのさアイリス…」

俺は隣を歩いているアイリスに質問する


「何?」


「何であんなところで裸…」


「私の裸を見たことをいいふらしていいなら

教えてあげるけど?」

アイリスは意地悪そうに言う


「いやそれはマジで勘弁してくれ」


「ところであなたお名前は?」


「そういえば自己紹介してなかったな

俺は、ハルバート セラフィム

今年入学してきたばかりの一年だよ」


「同じ学年だったんだね?背が高かったから

上の学年かと思ってたけど…」


「いやそれはアイリスの背がひく…」


「なに?なにか言った?(怒)」

するとアイリスの右手には火が灯っていた

恐らくだが…俺を殺る気のようだ


「ファイヤーボール!」

そう唱えるとアイリスは俺に向けて

火の球を投げつける


実際弾くことなど造作もない

だが…これ以上怒らせてはいけない

これ以上怒らせてはこの学校での俺の

社会的な何かが死んでしまうからである


なので俺は全力で受けに行く


「痛い!熱い!痛い!熱い!」

なにこれ?キイテナイヨ…ボクコンナニ

イタイトカキイテナイヨ…


想像以上の熱さと痛さだった…

ちなみに鑑定したところ中級魔法でした…

本当に殺る気だったのねアイリスさん…


すると

転げ回っている俺を見て


「プクククク!プクククク…ククッ」

と笑いを堪えている


酷いなアイリスさん普通の人だったら

今頃死んでるよ?さらっとえげつないことするのね…


ようやく火を振り払いアイリスに言う


「何で笑ってるんだよ!」


するとアイリスは口を両手で抑えながら


「だってククッ…あなたプクク…髪が…

ボンッて…プクク」

笑いが漏れているのであまり聞こえなかった


すると

聞き慣れた声がする


「あぁー!いたセラフィ!」


「セラフィム様!今度は逃しませんわよ!」


やばっ

そう思ったが手遅れ

なぜかアイリスに服を掴まれていた


ルミリアとアンネロッタが近くに来て

笑いだす


「フフフッ…セルフィ頭がボンッて…フフ」


「セラフィム様…ウフフッウフッ」

するとアイリスも再び笑いだす


「プクククク…ククッ」


酷いなそろそろ自分がかわいそうだぞ?

3人の美少女に笑われてるんだぜ?

前世の俺なら引きこもる自信あるね!

よし!


「うわぁぁ!みんなが俺をいじめるよ

ぉぉぉぉぉぉぉぉ!」


俺は叫びながら走り出す





するとトイレを見つけた


ここなら鏡があるから俺の残念ヘアーが

見れるんじゃね?


「オオゥ…ナルホドネ」

頭がボンッてなってる…これは笑うな…


すると相棒が大きな声で


「あひゃひゃひゃひゃ!お前さん頭が爆発してん

じゃねぇか!ひひひひひひ腹がいてぇ!」


俺は相棒の声を聞こえないふりして

トイレを後にした


ちなみに戻しましたよ?

これ以上笑われると精神的に死ぬのでね!


とことこと歩いていると教室に着いた


「やべっ荷物置きっぱじゃん」

俺は教室に入り自分の席を見る

するとそこには、さっきまで俺を笑い者に

した3人の美少女がいるではありませんか!


3人が俺を見て思い出し笑いをしたのは

言うまでもない








「わかった!」

ルミリアは笑顔で言う


「もちろん私も参加させていただきますわ」

アンネロッタが続く


「じゃあよろしく頼む」

こうしてパーティメンバーが4人集まった


「あと1人…」

そうつぶやくと後ろから男の声がした


「おっ!お困りのようですなぁ〜旦那!」

そう言って少年は俺を見る


「えっと…君は?」


「俺っちは ルクルッド ルシウスってもんだ!

お困りのようだから声をかけたんだよ!」

ルシウスっていうのか…

名前かっこいいな…


「ちなみにハルバートの後ろの席だぞ?」

いきなり呼び捨てとは

とてもフレンドリーなやつである


「今パーティメンバー探してるんだよ」


「俺っちもパーティに入りたいなと…」

どうやら俺らのパーティに入りたいらしい

俺だけでは決められないので

さっきまで笑っていた美少女共に聞く


「あの…彼が入りたいって」


するとルミリアは


「もちろん!これからよろしくね!」

さすがルミリア…太平洋もびっくりの心の広さだ


「顔はまぁまぁですわね…いいですわ!」

顔で判断するのかよ…


「私と身長同じくらい、私と身長同じくらい

私と身長同じくらい、私と身長同じくらい」

とアイリスは同じ言葉を繰り返していた

アイリス…そんなに身長気にしてるんだな…

ともあれアイリスもオーケーだそうだ


「じゃあルシウス…よろしくな!」


こうして俺たちはパーティメンバーに

なった

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る