十九話 クラス分けが行われたようです

「あぁ〜疲れた〜」

俺は寮のベットの上で手を伸ばしながら言う

もちろんルミリアも一緒の部屋である


「今日は3回も戦ってたからね!」

するともう一つのベットからルミリアが

顔を出しながらしゃべる


「明日クラスが決まるんだよね?」


「そうだけど…ルミリアどうしたの?」

するとルミリアは笑顔で


「一緒のクラスになれたらいいね!」


この学校ではランキングなどがあるが

クラスは完全にランダムで

明日発表されるのだ


ちなみに今回入学した生徒は約200名で

5クラスあり

俺らの学年は1で3学年ある

3年を卒業すると

隣にある魔法学園に通うかやめるかを

決めることが出来る

大体の生徒は魔法学園に通うらしいが…


「そうだね一緒のクラスになれたら

嬉しいな!」


「うん!じゃもう寝るね!おやすみ」


「おやすみ!」

そう言って俺は自分のベットで

眠りについた






〜次の日〜



「ふぁぁ〜あ」

と目を覚ますと学生服を来たルミリアが

目の前に立っていた


「どう?似合ってるかな…?」

ルミリアは手をモジモジさせながら

質問をする


「えっと…なんていうかその…

無性に抱きつきたくなるくらいかわいい」


すると笑顔をパァーッと輝かせて

俺のベットの中に潜り込み横から

包むようにハグをしてくれた

朝から幸せな気分だ


そのあと俺が起きたあとに2人で寮の

朝食を食べ準備をする


「そろそろ行かなきゃね」

そう言って俺とルミリアは学校に向かった





クラス編成は

俺はAクラスでルミリアもAクラスだった


ルミリアは一緒のクラスになれたのが

余程嬉しかったのだろう周りに大勢の生徒が

いる中で俺に抱きついてきた


嬉しいんだが…とっても恥ずかしいので

ルミリアに一言


「あの…ちょっと周りにいるから!」


「ごめんねセラフィ嬉しくってつい」


「いいけど…そういうのは部屋でね?」

そういうと頬を少し赤くして

ボソッとルミリアはつぶやく


「セラフィのエッチ…」


「えっ?何かいった?」


「なんでもないよ!早くいこ!」

ルミリアに手を引っ張られ俺は

自分のクラスへと向かった






教室につくと真っ白な机と椅子が並べてある


大体日本と同じか…


机には名前が貼ってあるため指定された

椅子に座る

ルミリアは隣だった

おそらく生徒会長の粋な計らいだろう


ナイス!

俺は心の中で叫んだ




だんだんと空いていた机が埋まりだす


早く始まらないかな〜

そんなことを考えていると


「セルフィム様!」

と俺を呼ぶ声が教室に鳴り響く

声の方に目を向けると


髪は金髪でふわふわ

とても可愛らしい顔をしており

身長は俺より少し低く

耳はとんがっていて少し長い

エルフだろうか?

女の子は俺の方をじーっと見ていた


やばい目があった

俺は慌てて目線を逸らす


だが手遅れ

女の子は俺の前に来て話を始める


「私の名前はアンネロッタ ルルディッシュですわ!これからはよろしくお願い致しますわ!」

多分この子は貴族なのだろう

喋り方が上品だ


「あぁ…ハルバート セラフィムだよろしく頼む」

そう返事すると笑顔になるアンネロッタ


「聞きたいことがあるんだけどさ…」


「はい!なんでございましょう」


「セラフィム様ってなに?」

するとアンネロッタは語り始める


ちなみにルミリアはふてくされた顔で

こちらを睨んでいる


「私、実はセルフィム様の戦いを見て感動した

ものでして敬意を込めてそうお呼びする事に

決めたのでございますわ!」


「あの…様ってつけられると恥ずかしいから

とってくれない?」


「嫌です」

そう断られたところで先生が入室し

挨拶をする


「おい!席につけ!」

そう言われて周りの人たちも慌てて座りだす

もちろんアンネロッタもだ

しかもルミリアの逆隣の席だった


「私がお前らの担任のアンネロッタ ラウリルだ!

アンネロッタ先生と呼べ!」


あれ?アンネロッタ?ん???

まさかとは思うが俺は小声で聞いてみる


「あの…アンネロッタ先生って」

そこまで言うと当然のように


「姉ですわ」


やっぱり…

なんか嫌な事が近々起きる気がする


いや…気のせいということにしておこう








「話は以上だ!今から帰って休むも良し

校内を探索するも良し、訓練を行うことも

良しとする!解散!」

先生の話が終わりクラスのみんなは

帰り出す


俺も帰ろうかな…

と考えていると


「セラフィ!一緒に帰ろ!」

笑顔で手を握る


「あぁもちろ」

答えかけたその時もう1人の声がした

アンネロッタだ


「セラフィム様?私とお茶でも如何ですか?」

アンネロッタはルミリアの握っている逆の手を握る


「セラフィは私と一緒に帰るの!」


「セラフィム様は私とお茶するのですわ!」

ぐいぐいと両側に引っ張られる


「痛い痛い痛い!とりあえず離してよ!」


するとルミリアとアンネロッタは手を離す

だがまだ言い争っている

すると2人がこちらに顔を向けた


「セラフィム様!私とのお茶の方が

大事ですわよね!」


「セラフィ!私と一緒に帰るよね!」


「えっと…その…

一緒にってのはダメなのか?」


するとルミリアとアンネロッタは

口を揃えて


「だめです!」


まじかよ…

てか初めてあって一時間もしてないのに

こんなにケンカするってすごいな


よし!

面倒くさそうなのでこっそりと教室を

抜け出そう!うん!それがいい

俺はこっそりと教室から逃げようとする

だが…ドアに手を掛けたところで後ろから声がする


「あぁー!セラフィ逃げるつもりだ!」


「セラフィム様!お待ちになってください!」


とか言いながら全速力で追いかけてくる


やべぇ…次捕まったら冗談抜きで

腕がちぎれる…どうすればいい!


すると頭の中で無機質な声が鳴り響く


【逃げるが勝ちです】

そうだよな!命が危ないもんな!

いいこと言うじゃねぇか!

俺は教室から出て全速力で走る


さっき

後ろの方で


「セラフィ!待てー!」

とか

「お待ちになってくださーい!」

とか聞こえたが聞こえないふりをする

だって命が…と思ったところで気付く


「ここどこだ?」

全速力で走ったので道を覚えていない

まぁ学校内だし大丈夫だろ

そういって俺は廊下を歩き始める


すると

[図書室]と書かれた今にも取れそうな

看板があった


「こんなとこに図書室なんてあったんだな

ちょうどいいし入ってみよ」

俺はドアを開ける


中は暗かったがギリギリなんとか見える

状況だった


使われてないのかな?

そんなことを考えていると

バサッ!という物音がした


誰かいるのかな?


音の方へ歩いていく


するとなにやら柔らかい壁にぶつかる


「うわっ!」

俺は前のめりに倒れる


あれ?なんか柔らかいぞ?

手の平に何か柔らかいものがある

しばらく握ったり離したりしてみる

ドアノブではないようだ…


すると耳元でなにやらブツブツと詠唱が

聞こえる


「パッ!」

と暗かった部屋の中が一気に明るくなる


すると

「あな…あな…あなた」

と女の子の声が下から聞こえる

声の方に目を落とすと


そこにはあられもない姿(裸)の

美少女が顔を真っ赤にして

口をわなわなさせていた


「あの…」

俺が言うと


「きゃゃゃゃゃ!」

と女の子の叫び声が部屋中に

鳴り響いた


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