五話 スパルタ親父に放置されたようです


どうもみなさんこんにちはセラフィムです。

今は父と二人で楽しく魔獣のいる森を散歩しています。

すると突然、父は笑顔でこう言った。

「セラフィムも俺の息子ならここで

一時間耐えろ」

すると一瞬で父はその場から消えるように

いなくなった。

「はぁ?」

えっ?なになにここで一時間耐えきれと?

4歳児になにいってるんだ?

「俺の息子なら」ってどんだけ自分に

自信あるんだよ

俺に期待し過ぎだろ?えぇ?

4歳児になにができるってんだ?おぉん?

あっ…そういえば4歳になりました。

時間は過ぎるのがはやいですねぇ〜

(((o(*゜▽゜*)o)))


じゃねぇよ‼︎誰が4歳になりましただ?

(((o(*゜▽゜*)o)))←なんだよこれなめてんのか⁉︎

はぁ…やるしかないのか…

この森で…

聞いた話だとモンスターとか出るんだとよ

一時間かぁ…

まぁ隠れてればモンスターも襲ってこないだろ

今思えばあれはフラグだったんだと思う。


どこかかくれる場所見つけないとな…

「あっ」

俺は小さな洞窟らしきものを見つけた

「よしっ」

あの小さな洞窟っぽいところに隠れよう

そして俺は洞窟に入り奥へと進む

「ん?」

妙に生臭い匂いがする

死体とかか?

マジでやめてくれよ

俺幽霊とか苦手なんだから

そんな事を考えながらも

何かあるのか?と思ってしまった

まぁ最悪、火の魔法でなんとかなんだろ

異臭がする方へと進んでいき岩の上から

覗き込む様に眺めると、

そこには10数匹のゴブリン達がいた

鑑定したのだから間違いないはずだ。

うぇ〜生肉食ってる

初めてのモンスターだ

しかし俺は4歳勝てるわけがない

ここは諦めよう…そう思い後ろにそっと下がる

すると嫌な音がした。

「パキッ」

足下を見ると小枝を踏んづけた様だ

あっ…やっちまった…

もちろん気づかないはずもなくこちらに

振り向く。

「グギャャャャ」

一匹のゴブリンが叫びながら

こちらに襲いかかってきた

ヤバイヤバイヤバイマジで死ぬ

俺は振り返らずに全力で走った

途中でこけたりもした

必死だった

夢中で走りながら俺は若干冷静さを取り戻した

振り返ってみたがゴブリンはいない様だ

「焦った〜」

思わず声が出てしまう。

うわぁ…

服べっちょべちょ…きたね〜てかここどこだ?

夢中で走っていたため

ここがどこかなんてわかるはずもない。

「迷子…」

この歳で迷子って…

まぁ4歳なんだがまぁなんとかなるだろ俺は

そのまままっすぐ進む

「げっ」

進んだ先はすぐ行き止まりだった

「マジかよ…」

引き返すの?ゴブリンさんいるのに?

でも帰れないしな…

どうしよう…

戦いたいけど火の魔法しか使えないしな

よし、一体だけならなんとかなるだろ

4歳児でも竜人族だ身体能力は高いだろう

そうして俺はゆっくりと

来た道を歩き出した。

するとなんということでしょう

さっき追ってきたであろうゴブリンさんが

一匹でいるではありませんか。

「よしっ」

あいつのせいでべっちょべちょだからな

お仕置きしてやろう。


しかも都合のいいことに背中を向けている

いまだ!

俺はゴブリンに向けて走り出しながら

火の魔法を準備する。


残り1メートルを切ってもゴブリンは気づいていない

よし!いける!そう思った瞬間に

頭の中で無機質な声が聞こえた

何故か俺はその声に従い言葉を発する。

「フレイム‼︎」

すると手からゴブリンをまるまる飲み込む程の

炎がゴブリンを包み込む

ゴブリンは少しジタバタした後

「ボンッ」という音のあとに消滅した


「はぁ…」

なんだったんだ今の頭の中の声は…

まぁいいおかげでゴブリン倒せたしな

などと考えていると

消滅したゴブリンの下に光る物を見つけた

[鑑定]を使ってみると

名称・魔石(小)

説明・魔物やモンスターを倒すと消滅と共に出てくる

魔石は大きければ大きいほど価値が高い

ギルドや専門の店に魔石を売ることによって

お金と交換できる

素材として武器や防具に使うことも多々ある。

なるほど…

俺はポケットに小さな魔石を入れて

出口へと歩き出した。

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