33 発見
それはわたしの記憶の欠落の期間に起こったことなのだからわたしが憶えていないのは当たり前だ。
それでもわたしの嗅覚はわたしの分身の臭いをやがて確実に嗅ぎ当てる。
それは家の勝手口に程近い隠れ部屋のように小さい和室の中でわたしを待つ。
わたしが産み落としおそらく唯一殺さなかったわたしの元赤ん坊だ。
今ではすっかり成長して満九歳の人形になっている。
それは正しい人の姿をしている。
どこにも奇形は入り込んでいない。
おそらくわたしが自分で知らずに見ずに感じずに思わずに世間のフィルターを少しも介さずに産み落とした子供だったからだろう。
ただしそれには色がない。
だから誰にも見えないのだ。
それが見えるのはわたしとたぶん伯父だけだ。
それ以外の人間には必要がない選ばれて限られた子供なのだ。
主に統合失調症等の治療に使われる薬の最後の分類はヒドロキシジンのアタラックス/ヒドロキシジン塩酸塩(10mg錠、25mg錠)及びアタラックス・P/パモ酸ヒドロキシジン(散剤10%1g、シロップ散剤2・5%1gも有り)で明治薬品からはシロップ0・5mLも販売されている。
シロップとは濃厚な糖液の総称でしばしば粘稠性を伴っている。
語源はアラビア語でジュースを意味するシャラーブとこれを基にしたラテン語のシロプスに由来するといわれている。
日本ではシラップとも音訳されて舎利別と当て字されることもある。
砂糖を同量程度の水に溶かしてとろみが出るまで熱したものが一般的だが粘性の高さは糖に含まれるヒドロキシ基と水との水素結合に起因する。
工業的には水に砂糖を溶かし煮詰めて製造するが香料などを加えるものと加えないものがあり水に溶かした砂糖の他に天然の蜜や果汁を煮詰めたものや砂糖液にアラビアガムを加えて煮ることによってより粘稠性を増したガムシロップのようなものもある。
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