31 乱交
伯父とはそうやって関係を持つようになったがその虚しさから逃げるようにわたしは多くの男たちと拘わりを持つ。
一夜限りだったが再会したUとも関係する。
伯父との関係は続けていたがわたしは次第にわたしを拾った男たちに依存するようになる。
肉体的な依存度は低かったが精神的な依存度が高い。
やがてわたしはそのとき付き合っていた男の家に住むようになる。
男を独占して男がわたしから逃げようとしたらリストカットをするなどして男の責任感に訴えかける。
男の職場や出張先にまで押しかけて行き復縁を迫る。
同じ警察官に顔を憶えられる所番地もいくつか出来る。
裁判所から接近禁止命令が出されたのもあの頃だ。
あの頃のわたしはただの男性依存症の精神障害(メンヘラ)女だった。
まだ二十歳にもならないというのにわたしの中に若さはない。
わたしの若さはみな過去に自分が産み落とした子供たちに吸い取られて仕舞ったような気がする。
そして伯父との間に子供は出来ない。
わたしがその気になれば比較的簡単に少しでも一緒に暮した男たちとの子供は作れそうだったが伯父とわたしとの愛が結晶化することは金輪際ないかもしれないと思い始める。
あのとき声がわたしにそれを教えてくれなかったら本当にそうなっていたかもしれない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます