31 乱交

 伯父とはそうやって関係を持つようになったがその虚しさから逃げるようにわたしは多くの男たちと拘わりを持つ。

 一夜限りだったが再会したUとも関係する。

 伯父との関係は続けていたがわたしは次第にわたしを拾った男たちに依存するようになる。

 肉体的な依存度は低かったが精神的な依存度が高い。

 やがてわたしはそのとき付き合っていた男の家に住むようになる。

 男を独占して男がわたしから逃げようとしたらリストカットをするなどして男の責任感に訴えかける。

 男の職場や出張先にまで押しかけて行き復縁を迫る。

 同じ警察官に顔を憶えられる所番地もいくつか出来る。

 裁判所から接近禁止命令が出されたのもあの頃だ。

 あの頃のわたしはただの男性依存症の精神障害(メンヘラ)女だった。

 まだ二十歳にもならないというのにわたしの中に若さはない。

 わたしの若さはみな過去に自分が産み落とした子供たちに吸い取られて仕舞ったような気がする。

 そして伯父との間に子供は出来ない。

 わたしがその気になれば比較的簡単に少しでも一緒に暮した男たちとの子供は作れそうだったが伯父とわたしとの愛が結晶化することは金輪際ないかもしれないと思い始める。

 あのとき声がわたしにそれを教えてくれなかったら本当にそうなっていたかもしれない。

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