ACT.7 低血圧と仲間

\皆様、おはようごさいます/


七話目にしてやっと、この世界ゲームに二度目の朝がやって参りました。眠りましたのでHP回復です。……実際、何もダメージ受けてないんですけどね。ほら、クリストファーくん抱えたから重量オーバーはあったとは思います。それがどんな作用があるのかは謎です、はい。


咲哉、まだ寝ております。この人、実は夜型なんですよ。早く寝ようが何だろうが、最低限お昼までは起きません。起こされなければ、です。


隣のクリストファーくんがもぞもぞ起き出したようです。


「……あ……れ?ここは……宿屋?何で?」


きょろきょろ見渡そうとして、隣で寝たままの咲哉が目に止まりました。まぁ、そうですよね。


「あ、昨日の……」


ベッドに腰掛け、微動だにしない咲哉に触れようとします。思わず、前髪に触れました。クリストファーくん、固まります。……見てしまったようです。残念ながらまた何かの陰謀により、死角から。顔を真っ赤にしてますけど、よくある《眼鏡を取ったら美少女》若しくは《美少年》的な何かでしょうか。……超気になるんですけどー!



気配を感じたのか、咲哉がスローで起き上がります。低血圧なんでしょうね。仕方ないですよ、夜型なんですから。


「お、おはようごさいます!……昨日のこと覚えてないんですけど」


そりゃぁ、貴方は気絶してましたからね。咲哉に口頭で説明求めちゃいけません。応えなんて聞けませんよ。察しながら聞くしかない。


「も、もしかして……あのドラゴンって倒されました?」


咲哉は頷きました。そうそう、時間掛かりますけど挫けずいきましょう。


「誰か……Bランク以上の方が現れて、間一髪、仕留めてくれました?」


咲哉は首を振ります。


「え……?まさか……貴方が?」


咲哉は頷きます。


「す、すごい人なんですね!」


そわそわしている。


「あ……!宿、ありがとうございます。今……手持ちがなくて……」


咲哉はまた首を振ります。


「え?でも……。じゃぁ!出世払い、でお願いします!貴方についていきたいです!いつか貢献します!」




\通じるデフォルト機能万歳!/




……そして、育てるフラグが立ちました。

躊躇なく、スキル使えるようになればいいですねー。




\凸凹コンビ誕生/




大体に置いて、今は未だ使わなくても何とかなりますからね。学習装置パーティーで成長出来るでしょう。物語ストーリーは始まったばかりですし、場数クエストこなせば大丈夫ですよ。

やる気だけはあるようですからね。


咲哉は静かに頷き、彼の提案を受け入れました。


何だか性別を越えた源氏物語ネイチャーゲームみたいですねー。




……そんなこんなで、《白魔術師見習い・クリストファー》が仲間になりました。



******ACT.8へ******

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