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「店長」

「なに、美沙ちゃん」

「このリア充、ぶん殴っていいかな?」

 ついでにその相手も、と美沙は隆一に視線を向ける。

「ちなみにこの後、八月末まではこの調子で日記が続くんだよ」

「甘すぎて胸焼けするわ」

「仕方ないなーもう」

 由希は八月末までページをめくる。

「でもこれでわかったでしょう」

 由希は美沙ではなく隆一のほうを見つめた。

「お姉ちゃんがどれだけあなたとの日々を楽しんでいたかってこと」

 そんなことは隆一にもわかっていた。

「茉梨……」

 誰にも聞こえないように隆一は小さな声でつぶやいた。

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