最後の方のオチが良かった。始終会話文で話が進んで、一話完結というのも苦なく読めて良かった。この手のオチで、キャラが濃いのがあるともっと楽しく読めると思う。
失恋をし、宇宙に行く。凡人の私には驚きですが、主人公にとってはなるべくしてそうなった、と言う当たり前のような雰囲気が伝わってきます。そして、最後の一文。あれは作者様が意図した物なのか、主人公の穏やかな、狂気にも似たものを感じて震えました。眠る、とは孤独な世界です。そこに抵抗を感じない、と言うのは、当たり前の事なのかもしれませんが、改めて生き物とは不思議な物です。欲を言えば、宇宙に行く、という動機をもっと強く感じるエピソードが欲しかった。ですが、間違いなく稀有な短編。おススメです!