アニメにおける昼の場面と夜の場面(2) それと和氣あず未

 地方競馬やボートレースや競輪において、昼のレースと夜のレースというふた種類の異なるを見せられたことで、アニメにおける昼間の場面と夜間の場面の差異さいを強く意識するようになった。

 アニメで、屋外での戦闘シーンがあったとしよう。昼間の明るい時間帯での戦闘シーンと、夜間の暗い時間帯での戦闘シーン。わたしは、夜間の暗い時間帯での戦闘シーンのほうを好む。なぜなら、暗いからだ。これは屋内での話だが、もともと、テレビの歌番組などでも、明るい照明で歌っているよりも、照明を落として暗くして歌っているほうが好きだった。具体的に言うと、NHK紅白歌合戦のことだ。

わたしは過去のNHK紅白歌合戦のVTRを観ることに一時いちじ凝っていたのだが、断然照明が暗いステージのほうが印象に残っている。

 わたしは全般的に夜のシークエンスを好む。ただ、夜中に戦闘シーンで盛り上げるというのは、定番の演出になっている感じがする。じつは、夜のシーンでの効果的な演出を観すぎたせいで、逆に昼間のシーンに豊かな可能性を求めるようになってきている。わたしは夜と昼のあいだで揺れている。


 さて、アニメにおける昼の場面と夜の場面について考察しようとしたが、無理だった。単なる思いつきにすぎなかった。書いていて面白くないし、こんなのを書くことが目的ではないと思った。

 ところで刀使ノ巫女とじのみこを三話まで観た。

 和氣わきあずの声が凛々りりしいと思った。前に柳瀬舞衣やなせまいをただの助演にすぎないと書いた気がするが、ごめん、間違っていた。衛藤可奈美ほんどかえで十条姫和おおにしさおりよりも、柳瀬舞衣わきあずみの声が凛々しく、今まで出てきた刀使とじのなかで、演技がいちばん印象に焼き付いている。

 可奈美と姫和ひよりの逃避行を重点的に描くと思っていたが、舞衣は舞衣で、脇役専科わきやくせんかではなく、刀使ノ巫女というアニメの中核を担う存在になってくる予感がする。多角的たかくてきな構造になるアニメは面白いと思う。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る