アニメにおける昼の場面と夜の場面(1)

 最近、ボートレース(競艇)と競輪けいりんが好きになった。競馬を観る時間が、相対的に減った。だからといって競馬熱が冷めたとか言ったらウソになる。何せよ競馬をテーマにした小説を、カクヨムで並行して書いているのだから。

 とくにボートレースは、観ているだけで面白い。舟券ふなけんを買わなくても、ボートが旋回するのを観ていて純粋にと思い、ずっと観ていることができる。もしかしたら、アニメを観ているより、ボートレースを観ているほうが楽しいのかもしれない。

 競輪は、車券しゃけんを買わないと面白くなかった。ただ、最近は考え方が変わってきている。競輪では、9人ないし7人の選手たちが、を組んで闘う競技であり、チームスポーツ的な側面も確実に存在する。弱虫ペダルのアニメを観たことがあるかたには、イメージしやすいかもしれない。当然弱虫ペダルにおいては高校の自転車競技なのだが、という競輪にも共通するような設定が、弱虫ペダルのほうにもあったような気がする。最近は車券もあまり買わなくなった。3連単さんれんたんを宝くじ気分で100円買うぐらいだ。

 ボートレースにせよ競輪にせよ、それこそ競馬にせよ、アニメのような要素を簡単に抽出ちゅうしゅつできる。感動的なアニメのように感動的なレースが、競馬はもちろんボートレースや競輪にもあるのだ。

 ただ、どんな名勝負であっても、競輪のレースがというのは、少し違うかもしれない。競輪にかみアニメ的な要素を見出だせていないのは、競輪歴が浅いからだとしか思えない。


 ところで、今回のお題は、ボートレースや競輪けいりんがどうアニメ的なのかといったものではない。

 土日の昼間に開催されるJRAの中央競馬しか観たことがない人は、「地方競馬やボートレースや競輪にはがある」と言うと、驚かれるかもしれない。しかし真実だ。

 たとえば地方競馬では門別もんべつ競馬場と高知競馬場に至っては現在すべてのレースがナイター競馬として行われている。ボートレースに至っては24じょう中5じょうが一年中ナイターレースを開催している。競輪場で一年中ナイターレースをやっているところは、なかったはずだ。しかしながら毎日のようにどこかしらの競輪場でナイターレースが開催されているし、さらにはという禁断の果実も、ほぼ毎日インターネットを通じ提供されている。

 地方競馬・ボートレース・競輪、昼間の日照時間にっしょうじかん挙行きょこうされるレースと、夜間の日没時間にちぼつじかんに挙行されるレースでは、が違う。そのの違いは、アニメというものにも敷衍ふえんできそうな気がしている。


【次回に続く】

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