第18話 閑話休題 ~10年前の汚部屋事情

 ここで、ちょっと閑話休題として……

 勇気を出して、過去の黒歴史を晒したいと思います。


 正直どれだけの方がドン引くのか怖いんですが、大丈夫!! 10年後の今は、ちゃんとこんなエッセイ書けるくらいには掃除できてます!(汗)


 というわけで、10年前の私の汚部屋事情を紐解いてみましょう……


 10年前は、私は24歳。

 まだ実家暮らしで、DTPデザインのパートを毎日週5でこなしながら、ダラダラと趣味に耽っておりました。


 TRPGプレイヤーとしてオンラインセッションにハマっていた時期でもあり、若さに任せて、徹夜なんて結構たくさんしてた気がします。美味しいご飯は母が作ってくれるし、それを食べていればよかったわけで、掃除や整理整頓はほぼノータッチ。

 そんなうら若き女の部屋が、果たしてどうなっていたか───?


 まず、変わらず当時もオタク生活をエンジョイしていた私は、今とは比べ物にならない漫画と小説をわさわさと持っていました。たった1室に……

 つまりは。本棚からあふれた本はどうしていたか?


 当然決まっています。床に積ん読ミルフィーユ・タワー。


 しかも、1タワーどころじゃなくて、どこもかしこも……倒れたタワーの本が散乱、床は文字通り足の踏み場もありません。加えて、300円で買うようなガチャフィギュアが本棚の隙間にずらっっと並べられて、しかも数個は落っこちてそのまんま……


 こんな状態ですから、好きな本を探す度に大捜索が始められ、本棚の本を取ろうとする度に手前に置いていたフィギュアが崩れ床に落ち、場合によってはぶっ壊れ。ストレスもマッハだったはずなのですが、それを何年もやっていたら感覚も麻痺してきます。


 で、ベッドだけは寝られるようにスッキリしていて、生活の中心はベッドの上。ゲームも基本ベッドの上で、窓のあるちょっとした棚? に置かれたブラウン管のテレビを起動してはプレイステーションで遊んでいました。


 そういえば、パソコンデスクもありました。そこにも、ガチャフィギュアがゴタゴタと置かれていましたね。辛うじてパソコンできるスペースを確保していた記憶。


 ちなみに服関係はベッド下に収納していたのですが、これもぐっちぐちゃ。畳む必要性を全くわかっていませんでした。24歳なので服に興味は持ち始めたものの、適当すぎて服をダメにする始末……


 一時期、これではいかんと整理整頓を試してみたのですが、当時は整理整頓の概念がわからず、とりあえず収納棚を買ってみては無意味に床に並べて。でも結局無計画に本を買ってしまうので、溢れて飛び出て役立たずに……


 あー。


 書いててめっちゃ胸が痛い……(苦笑)


 当時の私に今の私が目の前に立つことができたら、速攻張り倒しますわこんなもん!!(笑) お前アホかと、一人暮らしガチで出来んぞ、!! と。実際床の掃除なんてできる状態ではないので、放置していれば埃がたくさん……


 しかし、この惨状を毎回出来るだけリセットしていたのが母でした。今はもう、ひたすら頭が上がらないです。床のものを全部タワーに直して(もう本棚に入らないから応急措置)、床掃除してくれて……私は何故、あれだけのことをしてくれた恩人に、当時遅れた反抗期で喧嘩しまくっていたのか……今現在、とてつもなく猛省しております。土下座ものです。はい。


 これが長年続いてしまったために、母の方も変な癖が出てきてしまって、「自分の判断で勝手に捨てる」スキルが発動するようになってしまったのですが、当時の自分は超怒ったんですけど、まあ仕方がなかったのかなと。


 むしろ今も(もうあんなになってないのに)彼女が掃除を手伝うと発動してしまうため、長期間母をこうしてしまった、身から出た錆と思っております……(とはいえ、コミケのサークル入場チケットを捨てられそうになった時はさすがにキレましたが)


 しかしそんな母の教えで一つだけ私が守っていたのは、ゴミ箱。とにかく、水分のついたものはキッチンの生ゴミ入れに、そうでないゴミは全部この箱に入れるようにと、小さい頃から徹底して言われていたので、これだけは習慣づいてます。というか、言いつけを守らないと即座に頭バチーンとぶたれてましたので(あんまり良くない教育方法だとは自分でもちょっと思いますが)、まあ、躾けられてましたね。


 これは本当に習慣づけてもらえて良かったと、同居人の食い終わったアイスの棒が無造作に机の上に置かれている度に、私は思います。ええ。その「ゴミ箱に捨てる」というポイントを押さえているだけでも、どれだけ部屋が清潔で、マシだったかと思い知らされました。ええ。ほんとに。ガチで。


 掃除とは、まず部屋が整理整頓できていないと始まらない───特に床。


 それを知ったのは、本当に一人で生活しなければならなくなってから。同居人が部屋を汚すというか散らかす度に、片付け整理整頓を余儀なくされ、「ああ、だから掃除にまでんだ」と思うようになりました。実際、そうだと思います。


 部屋を清潔にしたいのなら、まずは整理整頓であり、整理整頓をしやすくするために物を少なくし、少なくする労力を少なくしたいから、物を買うことを厳選するわけです。みーんな、1つに繋がってるんですね。


 だからこそ、どれもおろそかにできない。でも逆に言えば、ここだけ押さえていれば、部屋は自然と綺麗になっていくし、さらに更新していけば、綺麗を保つことができるのです。


 掃除とはげに、奥深きものかな。


 あれから10年が経ち、色々と思い返すと、様々な発見があります。これを読んでいる皆さんも、同じような状況に喘いでいる方も多いのではないでしょうか?

 大丈夫、私はここから「ここまで」、引き上げることができました。しかも、ズボラ性格はそのまんまの状態で、です。


 どうか、諦めないで欲しいのです。

 オタク生活をしながら、綺麗な部屋に住むことはできるのだと、思って欲しい。

 それを願いながら、私はこのエッセイを書き進めています。

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