第17話 更新せよ! 整頓放置は腐海への誘い

 最後は、かなり「本気の」掃除術を書いてみましたが、いかがでしたでしょうか?

 正直な所、「これは自分にはやれない」と思われたでしょうか?

 良いのです。そう感じるなら、無理に背伸びする必要はありません。まずは、自分にとってできる所からやりましょう。


 しかし───


 これで終わりだと思ったか? 終わりなどと


 少しずつ、あなたが頑張って部屋の一角から、部屋全体へと整理整頓や掃除が終わったと仮定しましょう。


「やったー! 整理整頓が終わったぞー!! これでもう何も触らなくていいよね!!」


 それ自体は、素直に喜ぶべきことです。

 しかし、本当の暮らす上での整理整頓・掃除術は、ここからがスタート。


 その整理整頓した場所───?


 整理整頓や掃除は、私たちが暮らすことを、1日を生きることを繰り返すのと同じように、様々な影響が溜まっていきます。例えば、埃や汚れという基本的なことから始まって、生活環境の変化で大きな家具が入り、そこが使いにくくなっていたり。家族の暮らし方が変わって、そこへのアクセスの仕方が大きく変わってきた、なんてことはあると思います。


 そう、掃除や整頓はやったらそれで終わりではない。

 汚れてきた、またはここにあると使いにくくなったなあ、と感じたら、すぐにが一番大切です。

 これらの放置は是れ即ち、腐海への誘いに他なりません。


 逆に、こうして生活、暮らしに応じて変化していく整理整頓や掃除ができたのなら、もう私から何も言うことはありません。オタクのための整理整頓・掃除術から始まり、少々そこから外れて実生活向けのノウハウも書いてみましたが、何よりも大切なのは柔軟性。そこから生まれ出るアイディア、応用力。それこそが、一番大切なことだからです。


「終わりがないの……これってループ!?」


 なんて、ちょっと絶望しちゃいますよね?

 大丈夫。

 確かに「ループって怖いよね」って感じではありますが、どうってことはありません。だって、あなたは既に、大きな労力を必要とするような整理整頓の大改革は、このエッセイに従っているならば、既に終わらせているからです。


 つまりは、「使いにくいと感じたから更新しよう」ということも、ゼロから手をつけるより余程ラクになっているはずです。だから、どうか更新を恐れないで。むしろ、ここを面倒にして放置してしまうと、見る間に問題の箇所へのアクセスが面倒になり、デッドスペースへと変わってしまいます。それはやがて、汚れと不潔がコラボする驚異の腐海へと沈んでいってしまうことでしょう。


 この更新作業は、逆に言えば、ちまちまとこまめにしていくことで、もっともっと労力を削減することができます。それは、掃除も同じことですよね。生活スペースをよりよく楽しく、生きやすくしていきたいと思うならば、更新することは頭に置いておいてほしいと思います。

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