第10話 厳選!! 物を増やさない買い方
そもそも、オタクは物を買う事象がそうでない人より多く感じます。
曰く、漫画。
曰く、小説。
曰く、ゲーム。
曰く、アニメDVD。
曰く、フィギュア。
曰く、
そんな中、物が溜まっていく中で、ぼんやりと考えることとしては。
「そもそも、物を買わなきゃいいんじゃないだろうか……?」
しかし、しかしであります。我々は一般の方と違い、オタクの身。転んで突き進むと決めた作品の関連商品を買わぬなど、本末転倒も甚だしい。
作品を愛すればこそ!! 買わんや、いわずもがな!!!
などと拳を高らかに上げて叫びたくなるお気持ちはよーくよーく、分かります。
まずは落ち着いて深呼吸を。そうそう。
誰も「何も買ってはいけない」とは申しておりません。買えば良いのです! だからこその第1話です。とはいえ、それも限度があります。なんでもかんでも買ってしまうと、第1話をしなければならないサイクルが異様な早さで巡ることに、賢い読者諸兄はお気付きではないでしょうか。
───じゃあ、どうするの?
答えは簡単、買い方を見直せば良いのです。もっと言えば、買うときに保つ姿勢、買うことの考え方を少し方向転換すれば良いのだと、最近知りました。
また、もともとかさばらないもの……つまりはデータに置き換えて済むならば、それで解決もします。それでは、その方法をひとつひとつ見ていきましょう。
まずは、漫画、アニメ、小説。これらについては、代替用品として電子データが存在します。電子書籍や、Hu◯u等の月額でネット上からいつでも見られるものです。
この話をすると面白いのは、電子書籍は抵抗があるけれど、有料動画サイトに関してはあまり抵抗のない方が多い印象だということです。やはり、それだけ「紙」というものは我々に寄り添っていたのだなあと感じます。
もしあなたが電子書籍にあまり頓着しない方ならば、遠慮せず新刊購入はそちらに移行して下さい。それだけで、本棚の阿鼻叫喚が無くなります。しかし電子書籍に対して、未だ抵抗を禁じえない方もいることでしょう。かくいう私も、その一人です。
「じゃあ、どうすりゃいいの? 」
「漫画や小説はやっぱり紙で! 」
……いいえ、違います。もちろん、全部を買えとは言いません。しかし、これだけは電子書籍に移行できると思います。それは何か?
それは───『お試し購入』です。
あなたは、新しい作品を見かけた際、まずは一巻から買いますよね? もしかしたら、古本屋さんで買うかもしれませんが……どちらにせよ、面白くないと分かったら、それは読まなくなるでしょう。すなわち、ゴミとして物質が残ってしまいます。
しかし、それらお試し購入本を全部電子データにしてしまえば、どうでしょうか? もし仮に面白くなかったとしても、物質としては残らない。データを消去してしまえば済む話です。逆に面白かったなら、喜んで紙の本を買っていけば良いのです。
このやり方だけを実践してみた結果、私は読まない本を生み出さなくて済むようになりました。いままで、いかに無駄に本を捨てるなり、売ってしまっていたのだなあと痛感しています。
また、古本屋さんというシステムは貧乏人にはありがたいものですが、経済の面で言うと実は、著者に還元されないシステムとしてあまり個人的に良くないと感じています。ですので、私はお試し購入で継続して買わなかったとしても、定価だったとしても、ちゃんと印税が著者に行く電子書籍を買うことにしています。
また、有料動画サイトは便利だとしても、物質としてのDVDやブルーレイはそれぞれに特典が付いていたりして、ファンとしては嬉しいものだったりするでしょう。私もよ〜く分かります。であればこそ、そのDVDやブルーレイ、付属する特典物は、「ずっとこれから持ちたいものか」を自問自答することが大切なのかなと思うのです。
ずっと持ちたい。これからも、疲れた時や元気になりたい時に見たいし、特典も眺めたい。飾りたい。
それが心に決まっているならば、物質としてそばに置いておいて良いものだと思います。逆にそれがないと結構危険な確率でタンスの肥やしならぬ、収納棚の肥やしになりかねないので、慎重に決めましょう。どんなものでもそうですが、衝動買いは大体不幸な結果をもたらすことが多いと個人的に感じます。(もちろん例外はありますが)
次に、データで扱えぬ確固たる物質、フィギュアや関連雑貨グッズなど。アニ◯イトなどで購入してしまうものや、コミケなど即売会で販売していることもありますね。物質の魔力は絶大です。手元に置くだけで幸せ気分になれます。
その気持ちも、その気持ちも痛いほどよく分かりますし、否定はできませんッ!! 私だって昔はら◯ま1/2のグッズをたくさん購(以下略)ッ!!!
作品に貢ぐ、という意味合いもありますしね。それ自体は良いことなのだと思います。ただ、貴方の家のキャパシティは不変なのですから、どーしても、買い過ぎたらキャパオーバーです。売るか捨てるか、知人に譲るか。手放すなり、手放せなくても、第1話のように押入れや天袋に眠ってもらうかもしれません。
それは果たして、どうなのでしょう?
そのグッズやフィギュアにとって、幸せなことなのでしょうか?
それが「きっと幸せだ、良いことだ」と言われてしまえばそれまでですが、浪費的に短期間愛するよりも、長くゆっくり愛したいなあ、と私個人は思います。もしそうできたら、少なくとも、たくさん手放す、見えない所に眠らせるグッズやフィギュアは減ることでしょう。
では、どうすればよいか。
買わなければ良い、とは言いません。ただ、買うときに少し悩んでほしいと思います。考えてほしいと思います。
それと、ずっと一緒に生活空間に居たいかどうか。
生活空間に置くことをイメージできるか。
適切に置く場所があるかどうか。
そこまで考えれば、「これはやめておこうかな」となれるかもしれない。逆にそれで納得したなら、買えば良いのです。たったこれだけで、ぐっと物を増やすリスクを減らすことができます。
ただし、この方式をしても、やっぱりその時の衝動に任せて買ってしまう人もいるでしょう。そういう人は、その時をいったん我慢して、Amazonなどで後日買えないか調べます。買えそうなら、一度保留にしてください。心が落ち着けば、買うべきかどうか判断できますし、「買いたい」と三度まで思ったら買うなど、回数を決めておくとより効果的だと思います。
とはいえ!!!!
オタクグッズの場合、その場でないと買えないこともあるわけです!!!!
それは期間限定販売だったり、即売会での一品ものだったりします。確かにその通り、そればっかりは次は来ない。ようく分かっていますとも。
ですので、即売会など、その場で買わないと次はないな、と感じるものに関しては───ここは、色々私も迷うところですが───買っちゃってください!!
なぜなら、オタクにはこんな格言があります。
買うは3時間の後悔、買わずは3年の後悔。
どこかでこんなことを耳にしました!!(バーン)
でも、ほんとにその通りだと思います。こればっかりは、だからこその、独特の付加価値。ただし、ちゃんと考えて、悩んで、出来るだけベストなものを選んで買って下さいね! 予算もありますしね!!
最後の方は、なんともオタクの道に少々甘える形になってしまいましたが、これで良いのだと思います。なんでもんかでも我慢してると、ふとした衝動がきっかけで爆発して、とんでもない額の買い物に手を出してしまうこともままあります。
自分の出来る範囲から、少しずつ、実践してみてくださいませ!
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