第6話 どらごんてきさばいばる(何か違う気が)5
目覚めると、そこには知らない天井…もとい木々が視界一杯に広がっていた。
まぁ、半ば不注意とはいえ初めての遠出だから仕方ないって言えば仕方が無いんだけども。
取敢えず朝ご飯食べよう。
焼いただけの熊肉と言う名の朝食を食べ終えた僕は直ぐに出発した。
大切な物はアイテムボックスに突っ込んであるんだからそれは良いとして、敢えて野営の痕跡は残しておく方向でいく。
元々泉の近くだし、スキルで調べても汚染やスライムなんかの類の心配もないので自分以外の者がここを訪れても安心して野営が出来るという印象を与えておきたい。
いやまぁ、現時点での拠点の事を思うとそれを知っている者がいればその心配は無いけどさ…念のため。
(…にしても)
機械の身体のせいか、人間の時に比べスムーズにいき過ぎててちょっと気持ち悪い。
”
ゲームのアバターも現実の僕の肉体より動けてたけど、今はそれ以上で、違和感
喩えるならセル画の癖に3DCGばりにヌルヌル動くアニメ。
(動き過ぎるってのも難、だなぁ)
そう考えながら歩く事暫く、前方に巨大な亀裂が見えて来た。
横に広がる亀裂を観察してみる、と橋の跡を見付けた。
直ぐに近寄って具合を看てみた結果解った事は年月による劣化なのか、用途を為さなくなってから久しいみたいで立て掛けた木の棒も、括りつけられた縄も触れる程にボロボロと崩れるくらいに腐ってしまっていた。
道らしきものも雑草が茂って最早地面が完全に視えなくなってしまっていた。
と言う訳で何かの役に立つかもしれないから取敢えず直していこう。
まずは種類だけど今回は吊り橋じゃなくて敢えて二段アーチ橋が良いかもしれないな。
本来は石か鉄材が良いけど今回はそう言ったものを集めている余裕は無い。
ただ木材は有り余る程ある、これは僥倖だ。
今回は斧が無いので最初に刀を作った要領でボックス内にまだ残ってる端材で刃先を作る、んでそれに合わせて柄も作って百年魔樹の木斧と鉈が完成。
それを使って嘗て道だった時の茂みの脇に生えている木を整地の意味も兼ねて切り倒す。
機械としての元々のパワーが強いのと巨木でなかった状態だったのか一撃で倒れた。
それを一先ずアイテムボックス仕舞って次の木を切り倒していった。
或る程度切り倒して収納したらそれをスキルでお馴染ヒートプレス加工してブロック状と親柱にする。
橋はこのままだと狭いので馬車二台と歩行者が余裕で歩ける幅まで広げ、そこで親柱を立てた。
ええっと、んで迫石に相当する部分にブロックを仕込むんだけど…どうしようか?
《『
――――――――え?
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