企画で遊ぼう!(2016/05/19)

 過去の記録とか日記とかを読んでいると、時間があっという間にごそっと持って行かれませんか。

 こんばんは、佐久良明兎です。(スチャッとメガネを掛けながら)

 22時半になろうとしているとか嘘でしょう……? よし23時までにこのエッセイを書き上げて風呂って寝る。誰が何と言おうと寝る。パトラッシュ僕とても眠いんだ。僕いつも眠いんだ。ベッドが恋人なんだ。


 嘘でしょうといえば、このエッセイの更新も何か久しぶりでした。

 GW明けはリアルの世界で動きまわってたからなあ……。リアルが充実してる的なイベントからオタクが充実してる的なイベントまでいろいろ楽しかったのですが、語ると長くなるしそもそも本題じゃないのでどちらも口を閉ざしましょう。




 さてさて、以前にも度々触れましたが、カクヨム内のあちこちで色々な企画が開催され、楽しくなってきましたね。

 やっほーい!(タブを10窓くらい開きながら目を光らせる)


 コンテストからスタートした当初、どこか殺伐とした雰囲気が漂っていましたが、そちらが一段落してなんだかいい感じになってるなあ、と思います。いかにも創作サイトっぽくてとても良い。私の周りに素敵な方が多いからそう感じているのかも知れないですけどね。幸せ!



 現在進行している企画だと、


星アンソロの作品を読む

https://kakuyomu.jp/works/1177354054880875383/episodes/1177354054880919513


第1回Temple交流企画

https://kakuyomu.jp/works/1177354054880918126


プロットの成長を見守ろうプロジェクト

https://kakuyomu.jp/works/1177354054881046473



 あたりでしょうか。探せば他にもあるのかもしれませんが、私が把握しているのは上記の3つです。


 このうち2つには(大変無謀にも)参加者として手を挙げ、ヒイヒイ言いながら片方は昨日完成させてきたところ。もう1つはこれから悲鳴を挙げに行きます。

 参加表明していない企画(Temple交流企画)の方もやってみたいのは山々なのですが、ネタが浮かばなかった&こちらは感想にまわろうかな、と。


 私はこういう企画だと、提示されたフラットなお題に対してちょっとひねくれた方向からアプローチすることが多いのですが、元からひねってあるお題(因みに『読めない本』)だとそこまで天邪鬼になりようがないので脳のシナプスがなかなか繋がらないようです。なんて情けない子だろう!


 ちょっとずつ違うけれど根っこは同じ題材の作品を読める楽しさがあるし、新しい書き手さんを見つけられるしで、端的に言ってとても楽しいです。

 興味のある方は是非!




 こうやって企画で盛り上がっているのを見ると、ふと懐かしさにかられながら学生時代の部活動を思い出します。

 (だから私の平和な夜のひとときが、ネットに残留している学生時代の部活日記を読んで腹を抱えることで消費されていったんですがね……!)


 私は高校・大学と両方で文芸系の活動をしていたのですが、いずれも通常の部誌発行以外に、定期的に創作企画を実施していました。


 大学生の時には、何か1つ『お題』を決めてその題に沿った短編を書き、その作品集を普段の部誌とは別個に作っていました。

 今、開催されている企画だと『星アンソロ』『Temple交流企画』と同種のものですね。

 お題を決めるところから会議でやるのですが、これまた色々と皆さん面白い題を挙げてくるんですよね。採用されるものは、単体での癖がさほどないものの、それでいて一筋縄ではいかないもので、なかなか捻られている。

 なお私の案が採用されたことは一回もありません。センスのなさをしみじみと感じます。


 それから『プロットの成長~』に近いですが、世界観をシェアして小説を書こう! という企画も持ち上がったことがありました。ただ、どこまで設定を決めるのか、ルール決めの段階で意見が割れて、結局お蔵入りになった記憶が。



 高校生の時には、やはり『お題』を設定した小説を書いたりもしましたが、一番最初から最後までコンスタントに続いていたのは『リレー小説』。

 物語を途中まで書いて次の人に渡し、次の人もまた途中まで書いて次の人に渡し……と、リレー形式でどんどん物語を展開していくもの。勿論文体も違うし、形式上終わりを考えていないので展開が人によって本当に自由(笑)


 一度、まとまった分量になった時に部誌として発行したのですが、2冊めを出すことのないまま卒業してしまいました。

 冊子にするほどの分量がなかったのではなく、その逆です。

 分量が、多すぎたから……。


 当時はまだ、個人でのパソコン所有は許されぬ高校生。そもそも一人1台はおろか、家庭にもない子がぽつぽついた時代。

 リレー小説の手段はネットなどではなく、手書き、でした。

 ……B5のキャンパスノートにびっしり書かれた文章をパソコンに打つのが、べらぼうに手間で……!


 いずれ部誌にすることも考え、自分の番が回ってきた時に、地道に皆の文章を打ってはいたんですがね……?

 数ページに渡って執筆してきてくださった天才とかもいてね……!(白目)


 このリレー小説、地味にノート一冊終わってます。

 授業で使うあの大学ノート。読みやすさに配慮して一行明けをすることなどは全く無く、ひたすら真っ黒に文字で埋められたノート……!


 受験期に! デジタル化など!! できる! か!!!(匙投げ)


 折角だからいつかデジタル化して元部員ズに配布したいなぁ……と思いながら相当の年月が過ぎてしまいました。このリレー小説の供養は、死ぬ前にやっておきたいことの1つです。



 ともあれリレー小説は、普段は詩専門の子の文章が読めたりするし、同じ物語でも書く人によって如実に変わってくる雰囲気などを楽しめました。


 そういえばこのリレー小説、魔法が出てくる今で言う異世界転移もののファンタジーだったのですが。

 序盤を書いたところで部員の一人から


「剣士を出せ」

「剣士を出せ」

「剣士を出せ」


 と非常に熱い要望を受けたため、私の番の時に剣士を登場させ、

「出したよ! けど名前は誰か他の人考えてね!」

 とバトンをブン投げたところ。



 そのまましばらく、哀れな剣士は名無しのままで通されました。

 物語が展開してしばらく主人公に同行していたのに名無しで通されました。



 考えてくれって!

 言ったじゃないか!!



 リレー小説の醍醐味であり、デメリットでもあると思うんですが、「誰の番の時にどう展開するのか分からない」。

 この人が作った伏線を自分が勝手に何かしていいんだろうか? とか、この部分は他の人がいろいろ考えているかもしれないからまだ語らないほうがいいんだろうか? とか、途中途中でものすごいみんなの遠慮を感じます。


 だからパスを出したんだけどな!

 無視しないで!!!


(全員の言い分「名前考えるの苦手☆」)


 後から部員になった友人との、


「名前が出てこないの、何か深い理由があるのかと思ったよ」

「誰も名前をつけてくれなかったんです……」


 という会話が忘れられない。




 そんなこんなで、リレー小説も楽しかったけれども。高校時代の部活で一番印象深い企画は、アレです。


 『仮面舞踏会』、です。


 誰だこんな酔狂な名前を付けたのは!

 ……私だ! ごめん!!!


 センスの無さをしみじみと感じます。


 因みにこの企画名についても誰も考えてくれなかったから、私が適当に口走った単語が勝手に採用されてしまった次第。

 お前ら適当にも程があるだろう。(在りし日の部室を想起しながら)



 さておき、この『仮面舞踏会』。決して怪しい催しでは御座いません。

 何かというと、『作者を隠して、書いた小説を読み合う』催しです。


 まず企画日までに各々短編小説を仕上げ、自分で印刷。印刷した小説は、部で用意した茶封筒に入れます。

 企画当日は、集めた封筒をシャッフルして番号のみを振ります。

 あとは小説を順番に回し読みして、読んだら感想を書き提出する、というもの。

 ついでに、最後には誰がどの作品を書いたか当てる、という要素もあり、色々な側面で美味しく楽しい企画です。



 ネット上でも似たような企画は見たことはありますが、個人的には、オフラインで顔を突き合わせてやったほうが絶対面白いと思います。

 なにせ、目の前でリアルな反応が見られるのです。


 企画の時、私は身内ネタをふんだんに盛り込んだ(部活ならではですね)コメディ小説を持って行ったのですが、読む人読む人が吹き出すので、見ていて面白くてしょうがない。

 けれどまだその小説を読んでいない人は、それがどういうものか知らないわけなので、私が反応する訳にはいかない……!

 ポーカーフェイスを装うのに大変苦労しました。


 そう、小説の感想を書き合う企画なのに、何故か演技力も要求されるのです(笑)


 お互いにお互いの癖は熟知している筈ですが、趣旨が趣旨のため、みんな作風を変えてくるんですね。だから、そう簡単には見破れない。

 けれども、やるからにはみんな見破りたい……!

 作者はバレたくない……!


 笑ったのが、企画中に部員の一人が「この漢字って何て読むの?」と聞いた時に、全員が声を揃えて


「読めない」


 と回答したことです。


 お前ら誰か一人は書いた張本人だろ!

 何でそんなに演技上手いんだよ! とりあえず漢字教えろよ!!


 ……と、当事者は申しておりました。



 後は、次の小説が回ってくるまでの空き時間に、イラストも書ける部員がおもむろに読んだ小説のファンアートを描きだしたこともあります。


「どうせお前だろうとは思ったけど、描いて反応を見ようと思って」とのことで。


 なおターゲットは私でした。

 バレました。

 にやけずにいられるかよ! ばか!!!




 ところで、なかなか部員たちは擬態するのが上手いのですが、私はほぼほぼ全員に言い当てられてしまいます。

 何故、と言おうものなら「お前は分かり易い」と口を揃えて吐き捨てられるのですが、そんなに癖があるんでしょうかね……。


 なお演技の問題ではありません。にやけるのも抑えきれませんでしたが、演技以前に文体がバレバレなのだそうです。本人にさしたる自覚はないので、どういう部分かは定かではないのですが。


 私の小説の感想で印象的だった一文が、後輩ちゃんからの


『バレバレです』


 のコメントでした。

 ……とにかくバレバレだそうです。




 つらつらと思い出語りをしました。

 小説は一人で書くのも楽しいですが、わいわいと皆で盛り上がるのもそれはその楽しみがあります。


 そんな昔を思い出しつつ、カクヨムのそこここで立ち上がる企画に一人ですごく盛り上がっております。

 楽しそうな流れの中で、自分でも企画したいなあと、うずうずしっぱなしではあるのですが。

 連載している小説を今年中に、できれば夏~秋頃には完結させたいという目標があるので、当分は大人しく我慢しようと思います。まずはそちらが片付いてからでないとですね。


 ちょっと企画にお邪魔させてもらうことはあるかもしれませんが、運営はとてもとても。

 自分で何か企画するなら、やるとしても秋以降かなぁ。



 なお余談ですが、需要はなくとも、高校時代の部活についてはいつかもっと詳しく書きたいな、と思っています。本当はこのエッセイで別の章を立てて書く予定だったのですが、エッセイと創作論が別個のジャンルになってしまったので、少し違うかな……と。

 なので、これとは別もののエッセイとして単独でそのうち書いてみたいなあとぼんやり計画している所存です。





 なお、先述したこの『仮面舞踏会』。

 後輩たちには「どうか別の名前に変えてね……! もっとまっとうに聞こえる別の名称にしてね!!」と言い残して卒業していったのですが。


 数年前、久々に母校の文化祭に遊びに行ったところ、今なお『仮面舞踏会』の名が引き継がれている事が判明いたしました。





 変えてくれって!!!

 言ったじゃないか!!!!!












蛇足:書き上がったら23時40分を過ぎていました。……恋人(布団)に会いに行こう。



(2016/05/19)

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