幕間・2「暗号」

 ボクの趣味は暗号作りだった。

 誰かに出会うたびにそれを告げると、「変な趣味」と罵られた。

「言わなきゃいいのに」

 と誰かが言った。

 まったくその通りだ。否定もできない。

 でも、ボクが趣味を告げ続けたから、

 彼女と出会えた。

「3322440433」

 彼女への告白も暗号だった。

「なんて言ってるかはじめはわからなかったよ。でも私も3322440433」

 彼女もそう言って、ボクへに返事する。

 それからボクは彼女と付き合いはじめた。

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