第4話

 四月十日


 果てさて一体何を書こうかしらん?


 特に之といって、書き付けることは、無いような気もするが、あるようで無い。

 我の人生みたいで少々嘆かわしい。

 そういえば、これまた愚痴になるかもしれんが、ちくちくと小言が五月蝿い、ダッシャーと、ねちねち体質のプランサーに怒られちった。


 経費で呑みに行くな。

 コメットに、お茶を業とらしく零したり、サンダル隠したり、パソコンのマウスだけ冷蔵庫裏に隠したり、と老人らしからぬ、陰湿極まりないことして苛めるな。


 と、彼是一時間程は、代わる代わるで、説教された。

 絶妙の合いの手は、流石に親子である。

 思わず最初は感心したが、我は秘かに決意した。


 経費が貰えないのなら、あいつらの給料を削減して、そこから呑み代を捻出してやる。


 我の方が、ねちねぇち体質だと思い知らせてやろう。

 社長三太に逆らえば、どうなるか思い知らせてやる。

 めらめらと、怒髪天衝く勢いで、焔が燃え出している我の心境だ。必ず仕返ししてみせる。


 神よ、どうか老人に厳しい奴等にこそ天誅を!

 ――怒り怒髪店主三太鬼

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