一種目 小説家になるためのサキイカ 第二章 Aと・

 Aは小説家になりたかった。「・」(以下・)は、小説内で小説家になりたいと考えている作中登場人物である。


「どうして公募に出さないの?」

 ・がAに問う。

「生の読者の反応が知りたい」

 Aの答えは的を得ているようでもあり、そうでもない。

 カクヨムコンテスト応募者がどのような意図でカクヨムに投稿しているかは定かではないが、おそらく二つのパターンに分けられるだろうと・はいう。

「ひとつは、公募で落ちまくって新たな可能性を見出している層だね。自分の小説の良さを審査員のじじい、おやじどもは理解できないという崇高な思想のものもいるだろう。何かのきっかけで話題になればチャンスはあるかも? という下手な鉄砲でも数うちゃあたるけど、そんなに沢山撃てないし、いろんなコンテストに応募してみようと考える層もいる」

「僕はどちらでもない」

「じゃあどうしてAはコンテストに参加している?」

「そこにコンテストがあるから、じゃだめかな?」


「そしてもうひとつは、そもそも小説投稿サイトへの投稿を生業にしてきた層。30年前なら考えられなかっただろう。紙に印刷せずに自分の作品を世に届けられる。20年ぐらい前のインターネットの誕生とともに自分のHPホムペで小説を投稿したり、小説投稿サイトができたりした。どうせ投稿するのなら」


 パチンコ行きたくなったので、続きは今度書きます。

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