第4話 王者

赤い光を手にしたいたずらの神さま。最も恐ろしかったライオンももう怖くありません。もはやこの世に何も怖いものなどないのです。赤い光はどんな動物も寄せ付けぬように強くギラギラと輝いています。いたずらの神さまは赤い光のついた棒を振り回してその土地に住む生き物を次々と追い出していきました。いたずらの神さまはかねがね行きたいと思っていたが、怖くていけなかったいろんなところに旅に出ることにしました。黄金の詰まった大蛇の巣、虫のひしめく山の奥地にある果実の楽園。世界に散らばる怖い獣たちを追い払い、獣達の縄張りにある欲しいものを次々に集めていったのです。きらめく宝石もおいしい果実も欲しいものは何でも手に入れることができるようになりました。いたずらの神様はすべてが自分の思いのままになったような気分でした。

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