選外:事故物件

 安いとよく話題に上る事故物件。ではあるのだが、実際にはさして変わらない(正確には相場より1万安くなるかどうかといった所だ)


 筆者もシェアハウスの存在を知る前は、引越し先の候補の1つとして事故物件を求めた経緯がある(某事故物件サイトに名を連ねる東京の事だ、すぐに出るだろうと高をくくって)




 風俗店の貴重な休日を使った物件探し。だが上野近郊の不動産屋を訪ねるも中々見つからない(上野駅までは、当時筆者の居た関内から根岸線で一本だ)ようやく3軒目で1つ紹介して貰えたが、どうやら老人の孤独死したアパートらしい。


 最寄りは上野。恐らく条件的には悪くないのだろうが、家賃はIkの50kとそれななりに値が張る。おまけに敷金礼金は通常通り取られるというのだから、結局トータルで初期費用は200k弱。さらにそれまでの数年を間借りや寮で済ませて来た筆者には、当然ながら家電も無い。よってさらに100kは上乗せして考えると、これから水商売で暫くを食うには些か手痛い出費だった。


 その後もいくつか見て回ったが条件はさして変わらず、結局筆者は事故物件の筋を諦めたのだった。




 業者曰くいくら事故物件といえど、利便な地域の物件はすぐに埋まる。あるかどうかも分からぬ霊障より、明日を生きる為の糧のほうが切迫しているという訳だ。


 個人的な総括としては、不確かな事故物件を探す為に手間を割くくらいなら、寮付きの仕事かシェアハウスでも見繕った方が良いと考える。最も「そういうネタを書きたいのだ」という確固たる意志があるのなら話は別だが(なお筆者の事故物件体験記は、原発作業員の貢をご参照願いたい)

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