創作者の為のハローワーク

マネキン

※お人形でも無ければ、コーラサワーのお相手でも無い。要は販促員の総称。

□時給：1200〜（残業時は割増）

□備考：エプロン・三角巾・ナイロン手袋は自前、交通費全額支給

□至った経緯

　他の日払いより時給が高く、交通費も支給されるとの事で応募。いやほんとそれだけ。

□業務内容

　メーカーから依頼された商品を、各店舗の指示に従ったコーナーにて宣伝、販促を行う。要するに、スーパーでよく見かける試飲試食のアレだ。

　これもどちらかといえば、仕事の前準備の方が格段に面倒臭い。先ず派遣元から依頼書が送られて来るが、この派遣先に対し、資材※ポップや試飲試食用の備品が届いているかの確認と、その報告を派遣会社に行わなければならない。

　さらに当日入店前の報告に加え、試飲試食の結果どれだけものが売れたのかなど、詳細を記す日報も、翌朝までに派遣会社に送る必要がある。

　その上での業務となるが、就業時刻の30分前には入店手続きを終える。これがまた面倒なのだが、各店舗の従業員入口は皆まちまちであり、最初はこの入口を探す為に一手間が要る。都合良く警備員が立っていれば話を聞けるが、そうでなければ店内に入って従業員に聞かねばならない。ここでのタイムロスを5分から10分とすると、例えば家から一時間の任地の場合で遡って二時間は前に出勤せねばならなくなるというわけだ。

　勤務時間は休憩込みの八時間。昼食はこれも店舗から指示されるが、15時までの適当な時間で摂る。しかし休憩場所を含め、基本こちらから聞かない限り教えて貰えないと思ったほうが良い。筆者の私感としては、女性担当者の場合が得てして優しく、男性担当者の場合雑だという印象を受けた。無論、こちら側の性別の差異もあるだろうが。

　さて、仕事そのものは至って単純。往来するお客様に、指示された商品を売り込んで行くだけだ。筆者の場合、これも扱う商品の都合か、女性による購入が九割方を占めた。休憩を除く七時間は、アクティブに動けばそれなりに早く過ぎるし、逆にぼうっと突っ立っているだけでは退屈で地獄だ。よくいらっしゃいませーどうぞーと連呼するだけの人間がいるが、そんなことは誰にでも出来る。幾つかの文章のパターンを用意して、きちんと訴求を試みよう。

　それからやがて昼食になるが、社食が無ければ店内で適当に見繕う。休憩用の名札や所定の手続きがある場合もあるので、その点は要確認。なお、このタイミングで日報を進めておくと良い。

　終業後は片付けと、試飲試食で使った分のサンプルをその場で買い上げる。※もちろんその額は後に戻って来る。一般客に混じり清算を終え、レシートに印鑑を貰ったら朝会った担当者の姿を探す。総評とサインをお願いしつつ、ゴミ捨て場やその方法についてお伺いをたて、そうしてやっと店を出られる。目安としては、前後でおおよそ一時間と見れば良い。

　帰途の車内、あるいは食事の席で日報を完成させ、道すがらFAXで会社に送る。ここに不備があると、交通費や購入費も含め、後日戻ってこない場合があるので注意しなければならない。

□メリット、デメリット

　筆者の私感としてだが、一般的な派遣に比べれば時給が高く、交通費が満額支給されるという点で優っている。

　一方、リーダーが自分自身と考えるとやることが比較的多い。通信費も自腹となるので、FAXが自宅にない場合、一回の勤務で400円程度は飛ぶと考えたほうがいい。

　サンプルなどを買い上げる前金もふくめ、手持ちに余裕が要るのがこの仕事の特徴とも言える。メインとはせずに、自宅近辺の案件があった場合のみ勤務するというスタイルが比較的合理的かもしれない。

□総括

前出の派遣に向かうのなら、待遇の面で絶対にこちらだ。しかし一定の手持ちが要る為に、金欠でどうしようも無い時は諦めよう。

　また、健康食品などを取り扱う可能性もある以上、スタイルの維持には努めるべきだ。接客が苦手で、体型にも自信が無いのなら手を出さないほうが良いかも知れない。