冷凍工場

 暑い。しかしクーラーの効いた部屋で涼めるほどの身分でも無い。というかそんな暇があったら働かねばならない。そうだ、だったら涼しい所で働けば良いだろう。夏場でもジャケット必須の職場、それが冷凍工場だ。ようこそ諸君。


 会社によっても異なるが、最も暖かな所で鍾乳洞程度。じっとしている分には防寒具が要るが、動き出すと少々暑い(脱いでしまう)そんな感じ。なおより寒い工場ともなると、一日を通じて上下防寒具に長靴と言った、完全寒冷地仕様となる。




□業務内容

 基本的には軽作業の分類となる。稀にすり身のブロックをダンボールに詰めたり(1つ10kgほど)牛肉の塊を移送したり重めの労働もあるにはあるが、段ボール箱の作成、検品、シール貼りなどと言った作業が大半だ。




□楽な仕事か

 筆者としてはそう思う。しかし途中でリタイアした面々の話を総合すると、寒すぎて無理だったり(トイレに行ってくると言って、そのまま逃走)そもそもが素行に問題があったりで、余程の事が無ければ務まる仕事と考えて良い。




□他の軽作業はもっと楽

 ワインの検品やパチンコ台の清掃、輸入品の詰め替えやシールの張替え、正にこれぞ軽作業といった作業の一連は、防寒具すら着こむ事なく楽に済む。ただしその手の現場は数が少ない事が多く、めったに行き当たらないのもまた現実だ。




□マスクはつけよう

 過度の寒暖の差は身体によくない。夏場の炎天下から冷凍工場に入ると、気温は一気に零下にまで下がる。つまる所何が天敵かといえば、この気温の落差だ。こんな薄給で風邪をこじらせ、治療の為に金が飛ぶのは明らかに馬鹿げている。乾燥した空気で喉をやられない様、きちんとマスクは着用の上作業にあたろう。




□総括

 日雇いの大別としては以上だ。冷凍工場については特にネタと言える何かも無く、単に「へえ、あの商品ってここから来てるんだ」程度の思いにしかとらわれないだろう。他にも土木系の日雇い求人もあるにはあるが、状況後は表向きそういう体で暮らしていない筆者は、利用した事が無い為に割愛する。日雇いにおいて軽作業に割り当てられたのなら「体力が温存できる、ラッキー」程度に思っておくのが良いだろう。


 次頁より日払いの仕事に移っていく。

 草々。

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