4話
「へいお待ち、これが自慢の《スイートきゅうり軍艦巻き》だよッ!!」
「ほげぇぇぇ〜〜〜!」
私の隣に座る大人っぽい女の子に勧められた通りに、私はそれを注文したのでした。
「こ……これが、これが大将さん自慢の……えぇ〜と?」
「《スイートきゅうり軍艦巻き》だよ」
「そうです、それです!」
またしても、さっきの子が私に河童巻きの商品名を教えてくれました。
美味しいそうな河童巻きのを前にしてついついはしゃいじゃいましたが、ちゃんとお礼を言うべく、もう一度その子のことを確認しなければ………。
というわけで、私はまたまた首を曲げ、その大人っぽく女の子を見ることに____
「あ、さっきはどうも!それと、今もこうしてこの河童巻きの名前をわざわざ教えて頂いて、どうもありがとうございますっ!!」
と、私は頭をぺこんと下げました。
「いやいや、お礼よりもまずは食べなよ。ここは河童巻きの店だ。人に頭をペコペコ下げる場じゃくて、河童巻きをモグモグ食べる場所だから」
「ほ、ほげぇぇぇぇーーーッ!! 凄いです。女の人なのになんかカッコいいです!」
この街の人はどうやら親切で、それでいて内に秘めたカッコ良さを持っている人が多いようです。
思わず私も驚いた時に思わず口から出る『ほげぇぇぇ〜〜〜!!』という口癖が出ていました。
あ、ちなみにいうとこの『ほげぇぇぇ〜〜〜!!』にも色々とバリエーションがあって、語尾を伸ばす時に〜(なみ)を用いるタイプや、砕けた感じや力強い感じを出したい時にも対応が出来るようにと_______
「_____っておい、早く食べなよ!」
「…………………………ほげッ!?」
うぅぅ、恥ずかしい………
どうやら口に出ていたようで、あの大人っぽい女の子にも呆れられてます。
でもここはポジティブに思考転換して、注文した河童巻きのお寿司を食べることにします。
「そ、それじゃ…………いただきますっ!」
さあ、ようやく食べることが出来るぞ!
……と、思ったまでは良いのですが。
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