第21話 毛刈りの怪の咄

 山野さんやの緑が、いまにもイク寸前のイックーさんの頬のように、わずかに色付きはじめたある日のこと。アンッコク寺にシンえもんがやってきた。

 普段なら小坊主たちと、

「あっ、シンえもんだ!」

「何食べてるの? ねえ、何食べてるの?」

「はっはっは、おはぎでござるよ」

「ちょうだい、ちょうだい!」

「やめておけ……やめておけ……」

 などと和やかな会話を交わしているところだが、今日は話し掛けるのも躊躇ためらわれるような、張り詰めた雰囲気をまとっていた。一目散に和尚さまの部屋に行き、なにやら二人で話し込んでいる様子。

 境内で名探偵コマンごっこをして遊んでいた小坊主たちは、顔を見合わせた。どうしたというのだろう?

 ちなみに名探偵コマンとは、夢漏町むろまちの子供たちに人気がある紙芝居じゃ。身体は子供、頭脳はアダルトな少年探偵が次々に事件を解決していくおはなしで、小利コリ五郎というおじさんを麻酔針で眠らせて性的な悪戯をするシーンが、特に小坊主たちのお気に入りである。

 ませておるのう。

 小坊主たちはそれこそ少年探偵団にでもなった気分で、廊下の角から様子を窺っていたが、やがて和尚さまが顔を覗かせた。

「そこにイックーはおるか?」

「え……あ、はい……おりますが……?」

 おずおずと進み出るイックーさん。

「……ちょっと来なさい」

 和尚さまは手招きをした。その表情はいつになく険しい。

「ヒェ……!」

 イックーさんは震えた。

 ひょっとして、シンえもんが何か、いらぬ告げ口でもしたのではないだろうか? たとえば都で、亀頭屋きとうやさんの頭にとりのふんが落ちたのを見て、おやおや精が出てますねえ! と指を差して笑ったこととかを。

 怒られるのかとビクビクしながら入室してみれば、シンえもんが詰め寄ってきた。

「イックーどのォ! どうか、どうか、お知恵を拝借したいのでござるゥ!」

「んノぉグッ……なッン!」

 イキかけたわい……

「くッフ……いきなり迫ってこないでください!」

「……イックーや、おぬし、毛刈りの怪というものを知っておるか?」

「ハァンッ!?」

 和尚さまの言葉にも、イキかけたわい……

「ンほッ……な、なんですか、それは?」

「ここのところ、都を騒がせている事件でござるよ──」

 シンえもんが語るによれば、夕暮れ時に人気のない道を歩いていると、ふっ……と意識が遠のいて、気が付いたときには毛が剃られている、という事件が多発しているらしい。カミの毛ではない。シモの毛がだ。被害者は既に既に十人にも及ぶ。乱暴をされた形跡もなく、物も盗られていない。ただツルツルにされておる……

 話を聞き終えたイックーさんは、血の気の失せた顔で呟いた。

「なんて恐ろしい……」

 一体なぜ、他人のシモの毛を剃りまくるのか? 意味がわからない。わからないからこそ不気味だ。

 シンえもんは太めの眉毛をしなびさせた。

「犯人の正体も動機も、まったくつかめておらんのです。このままでは拙者、将軍さまに怒られてしまうでござるよ……」

 イックーさんは首を傾げた。

「どうしてシンえもんさんが怒られるんですか?」

 シンえもんの役職はマン所代どころだい。春画や官能小説などの管理や事務にたずさわる文官じゃ。本来ならば、洛中らくちゅうの治安維持は侍所さむらいどころの管轄のはず。

「将軍さまはなにかあると、すぐ拙者になんとかしろと言うのでござる……最近ストレスでハゲてきたでござる!」

「それは男性ホルモンが強すぎるからでは?」

 シンえもんはイックーさんにすがりついた。

「どうかイックーどのの知恵で、この事件を解決してくだされ!」

「いやいや、無理ですよそんな……」

「なにとぞ、なにとぞ……おはぎあげるでござるから!」

「いりません!」

 あやしいおはぎじゃぞ。

「シンえもんさん、わたしをとんち坊主か何かと勘違いしていませんか? わたしはただのイキやすいだけの小坊主ですよ?」

「いや、そんなことないでござるぞ! イッたときのイックーさんの知恵はすごい! 三回イケば文殊の知恵ということわざどおりに!」

「ありましたっけ、そんな罰当たりなことわざ……」

「とにかくお願いでござる!」

「無理ですって!」

「おはぎ出すでござる!」

「やめろ!」

 そんな具合に押し問答をしておると、和尚さまが咳払いをした。

「ヤッてあげたらどうじゃ?」

「なんですか、和尚さままで……」

 和尚さまはイックーさんへと顔を寄せ、ひそひそと言った。

「考えてもみよ、巷で噂の事件をおぬしが解決したとなれば、この寺の評判もあがる。そうすればどうなる? 檀家が増えるやもしれんではないか」

 イックーさんは唖然とした。

 これほどの俗物だとは……いっそすがすがしい。

「それに、苦しむ衆生を救うこともまた功徳のうちじゃ。これはおぬしの修行にもなることなんじゃぞ」

 そんな取って付けたように……

 イックーさんは深くためイキをついた。

「……仕方ありませんね、ヤッてみましょう」

 自分を受け入れてくれた和尚さまには、イックーさんもそれなりに恩義を感じておる。寺のためと言われれば断りづらいものよ。

 シンえもんが目を輝かせた。

「ほんとでござるか!」

「はい、でも期待しないでくださいね」

「なんの、拙者とイックーさんが協力すれば鬼に金棒……いや、アナに肉棒でござるよ!」

 シンえもんさんのシモねたは品がないな……イックーさんは辟易したそうな。

 まあともかく、そういうことになったわけじゃ。



 イックーさんは早速、つい昨晩事件があったという現場へと向かった。そこは都のはずれで、周囲にはのどかな田園風景が広がっておる。

「──ガイシャは近所に住む、農家の三男坊でござる。証言によれば昨晩夕方ごろ、ボッキモンGOで新しいボッキモンをゲットするため外出したそうで……」

「ンひィッ!?」

 イックーさんは、イキかけてしもうた……

「な、なんですか、そのボッキモンとは!」

「おや、ご存じない? 遅れてござるなあ。これでござるよ」

 シンえもんは懐から驚くほど小さなオナホを取り出した。

「あっ、それ、スマホですね?」

「さよう、機種はアッイイフォンでござる。拙者アッイイフォン派なので」

 亀頭屋が開発した多機能なオナホ、スマートオナホ──略してスマホ。何処でもつながることができ、デザインもオシャレで外で出しても恥ずかしくないため、夢漏町で爆発的に普及しつつある。

「ボッキモンGOは、このスマホのアプリでござるよ」

 位置情報サービスを利用し、現実世界の様々な場所に出かけてイクことで、特殊なわざを持つボッキモンたちをゲットすることができるというものじゃ。ベロチュウ、ヒンニュー、ヤリマン、ビジョン、コダクサン、ラリッタ、ズブット、スワップ、サンドダス、イメクラゲ……ゲットしたボッキモンたちとは、スマホを通じて疑似的につながれるという寸法。

 まさしくボッキモンよな。

 イックーさんも欲しかったが、おこづかいで手が届くものではない。シンえもんの説明を聞き終えると、ちょっとスネながら言った。

「ふーん、まあ、わたしはスマホ持ってませんから……それで?」

「ボッキモンを探しながら、ふらふらとこの辺りを歩いているうちに……ふと、女を見かけたらしいのでござる」

「女……?」

「被害者たちは全員、気絶する前に、謎の女に出会っているのでござるよ」

「えっ……どう考えてもその女性が犯人では?」

「当然侍所も血眼になって探しているのでござるが、見当も付かないらしく」

 イックーさんは首をかしげた。

「目撃証言があるのにですか?」

「誰一人顔を見ていないのでござるよ。辺りが薄暗かったからというのもあるのござろうが、女は必ず背を向けて立っているそうでござる」

 ……不意にイックーさんの背筋が、ぞくりと冷えた。

 夕暮れ時、こちらに背を向けて立つ女……見たこともないはずの光景が、まざまざと脳裏に描き出されてゆく。沈みかけた太陽が長い影を伸ばしている。ゆるく風が吹けば、宵闇を染め抜いたような髪がなびいた……

 ……何処を見ているのだろう? 果たしてこの世のものなのだろうか? 彼女はゆっくりと動き始める……こちらを振り向こうとしている……その顔は……

「──イックーどの?」

 シンえもんの声で、脳裏の光景から逃れ得た。遠ざかっていた秋蝉の声が戻ってくる。今は昼だ、夕刻ではない……

「あ、ああ……大丈夫です……」

 イックーさんは軽く頭を振り、

「ええと……その女性以外に人影はなかったんですか?」

「なかったとのことでござる」

 ここが現場ならば見通しはかなりよく、人が隠れられるような場所は近くにはない。事件があったとき被害者の一番近くに居たのは、その女ということだ……単独犯だろうか?

「……剃られた後の毛は?」

「被害者の傍に、こんもりと盛られておったと」

 犯人の目的は毛ではないということだ。

「他にはどんな証言がありましたか?」

「うーん、女に尻尾が生えていたとか、獣の鳴き声のようなものを聞いたとか、いまいちバラつきがあるでござるな」

「えっ! それならキツネの仕業では?」

「もしそうであるなら、どうしてシモの毛を剃るのでござろう?」

「……趣味とか?」

 シンえもんは納得のいっていない表情だった。

「うーん、しかし……鳴き声といってもキツネのものではなく、イノシシのものに近かったという話でして……ああそれと、これは複数人の証言が一致したのでござるが、意識を失う寸前、身体のどこかにチクリと小さな痛みを感じたそうでござる。場所はまちまちでござるが」

「小さな、痛み……?」

「さよう。何かわかりそうでござるか?」

 シンえもんの問いかけに、イックーさんは無言であった。思考に没頭し始めておったのだ。

 後ろを向いた女……イノシシのような鳴き声……小さな痛み……何か、どこかでつながりそうではある……が、まとまりそうでまとまらぬ。

 イックーさんの脳内にたちこめる、俗世の霧が邪魔をしておった。

「……ちょっと、失礼しますね」

 そう言い置いて、イックーさんは少し離れた木立へと足を向けた。

「お、おおっ! ついにイクでござるか!」

「ええ、まあ……」

「一人でイケるでござるか? 手伝うでござるか?」

「ついてこないで!」

 デリカシーがなさすぎる。

 イックーさんが木立に隠れてから、ややあって、苦しげな声が聞こえてきた。

「……ンッお……ンッ! お……ンッ!」

「おお……頑張ってくだされ、イックーどの……!」

 祈るような気持ちでシンえもんが待っていると、またしばらくして、イックーさんが戻ってきた。とても疲弊した様子での。

「……イケません」

「えっ! なぜでござる!」

 イックーさんは顔を歪めた。

「シンえもんさんが待っていらっしゃると思うと、気ばかり焦って上手くイケないんですよ!」

「お、おお……」

 焦るとしくじるものよ。

「そもそも、賢者のときのためにイクというのは、本末転倒ではありませんか。こんなんじゃ全然イケそうにないですよ」

「それはまあ、確かにそうでござるが……やはり拙者が手伝いを」

「やめろ!」

 トラウマになるわい。

 イックーさんは思案したのち、ふと言った。

「……シンえもんさん、そのスマホって、今日は使いました?」

「ん、今日は使ってないでござるよ」

「綺麗にしてますか?」

「もろちん。使うでござるか?」

 シンえもんが差し出してくるスマホを受け取る。他人のスマホを使うのは気が引けるが、この際贅沢は言えぬ。

「……ではちょっとお借りします。洗ってお返しします」

「お気になさらず」

「気にします」

 そのままイックーさんは木立へと向かい、ややあって……

「──よしベロチュウ、キミにキメた! わざをつかえ、でんこうせっかだ……うおおおおぉぉぉぉぉっほほおおぉぉぉもっと早くもっともっと早くウッ……もっと、ウッアァ……!」

 元の位置で待ちながら、シンえもんさんは固唾を呑んでおる。

「おお、もう使いこなしておられる……イックーどの、ひょっとしてあなたこそ、真のボッキモンマスター……?」

「ウック……ウッグアァ……ンッヒひっおおぉぉ、イ……イグイ、イグイイイィィッッアァーンアアッ!」

 絶叫ののち、再び戻ってきたイックーさんは、菩薩の表情を浮かべていた。

「……イケたでござるか?」

 おずおずと尋ねるシンえもんへと一礼。

「最高のパートナーです」

「お、おお……では!」

 イックーさんはスマホを愛しげに懐にしまった。そして……少しだけ、さみしげな表情を浮かべたのじゃ……

「ええ……犯人はわかりました」

 ボッキモンGOによって質の高い絶頂を迎えたイックーさん、俗世の霧は今や晴れ渡り、その頭脳は明晰となっておった……そう、賢者の刻じゃ!

「ほんとでござるか! さすがでござる!」

 跳び上がって喜ぶシンえもんへと、イックーさんは清らかな瞳で続けた。

「でも、一つだけわからないんです。なぜあの方が、こんなことをしたのか……」

「誰なのでござるか?」

「いえ……シンえもんさん、この件はわたしに任せてもらえませんか?」

「と、申されますと?」

「犯人は見つからなかったと、将軍さまに伝えてほしいのです」

「えっ、それは……!」

「お願いします。その方が丸く収まると思います。これ以上の犠牲者は出さないように、わたしが説得しますから」

 シンえもんはためイキをついた。イックーさんはシンえもんに、将軍さまに叱られてくれと言っておるのじゃ。

「……なぜ犯人を庇うのでござるか?」

 イックーさんは、白く輝くようなあぜ道を眺めた。そこにはもう、あの不気味な夕暮れの気配はない。のどかな景色だった。

 やがて呟いた。

「武士に情けがあるように……イキ者にも情けがあるのですよ」



 過ぎゆく夏の香をとどめるように、庭園には深緑が蒸れておった。

 板張りの縁側に一人の男が座していたが、庭園の隅に小坊主の姿を認め、それが因縁の相手だとわかると、ねっとりと甘い微笑みを浮かべた。

「うふふ……いつぞやはお世話になりましたねえ? イックーさん」

「はい、その節はどうも……」

 イックーさんは堂々と歩を進めると、男の横に座った。

 質素な寺である。禅寺であるアンッコク寺と比べても、相当に寂れておる。男の心中を表すかのように。

 しばしの静寂があった。

「……吹き矢なのは、すぐにわかりました」

 イックーさんが静かに語り出す。

「先端の針はとんでもなく細くて、麻酔薬を塗ってある……そう、ちょうど名探偵コマンに出てくるような」

 男は微笑んだまま聞いている。

「でも、犯人は被害者に背を向けていた……これでは吹き矢は吹けません」

「……うふふ、ではどうやったとお思いですか?」

「犯人には尻尾があったという証言がありました。そして、イノシシの鳴き声を聞いたという証言も」

「……うふふ」

「アスぢからを使ったのですね──練乳上人れんにゅうしょうにん

 そう、縁側に座しているのは、夢漏町とらいアスろんにてイックーさんと死闘を演じた、あの坊主である。

「あなたはアスに挿した筒から、おならで吹き矢を飛ばしたのです……そんなことができるのは、相当なアスの持ち主だけ。また、一突きで他人を絶頂させるほど人体の構造を熟知しているあなたなら、痛みの少ない箇所に針を刺すことができたでしょう。丸坊主の頭ならカツラも乗せやすいですから、女装も簡単でしょうし」

「……お見事」

 練乳上人は両手を持ち上げると、数度静かに鳴らした。

「わたくしの元まで辿り着く者がいるとすれば、それは相当なイキ者だろうと思っていました。イキ者以外には、この発想は決してできない」

「はい」

「そして……なんとなく、あなただろうと思っていた」

 告発の最中だというのに、辺りはのどかな初秋の景色だった。

 またしばらく静けさがあってから、イックーさんは口を開いた。

「……シモの毛は大人の証です。それをツルツルに剃ることで、あなたは被害者たちに自分たちの未熟さを思い知らせたかったんですね?」

「ええ、そうです」

「なにがあなたを、そこまで憤らせたのです? なぜシモの毛を剃りまくったのですか?」

 練乳上人はふと笑みを消した。

「……スマホですよ」

「なんですって?」

「あなたは御存じかしらないが、最近はひどいものでしてね、わたくしが御仏の講話をしているときも、皆スマホばかりいじっておる」

 練乳上人の瞳の奥に、峻厳な光がちらついた。

「御仏の教えを前にしてなお、ボッキモン、ボッキモンと……我慢が利かぬようでは、子供と変わりません。そうは思いませんか?」

 歩きオナホの危険性は、夢漏町でも問題になっておった。

「……ええ、まあ」

 本堂でよくイッておるイックーさんは、ばつの悪い気分だったそうな……

「わたくしなりに、今の在り様に逆らいたかったのですよ」

 練乳上人は組んでいた足を解いて立ち上がった。さっぱりとした笑みを浮かべながら。

「さて……ではイキましょうか。お咎めは覚悟の上です」

「あ、いえ、それは大丈夫です」

「え?」

「これ以上の犯行をやめてくだされば、誰にもこの話はしません。侍所にも」

「……なぜですか? わたくしは都を騒がせた悪党ですよ?」

 イックーさんは微笑んだ。菩薩のように。

「あなたを慕う信徒の皆さまのためです。もしあなたが乳首拷問でも受けることになれば、イッキが起きてしまいますからね」

 イックーさんも立ち上がると、そのまま庭へと歩き出した。

「それに、わたしもあなたを尊敬しているのです」

「イックーさん……」

 背後で練乳上人が、頭を下げた気配があった。イックーさんは振り返らずに寺を出てイッた。こうして、洛中辺土へんどを恐れさせた毛刈りの怪は、人知れず幕を下ろすこととなったのじゃ。

 アンッコク寺への道を辿りながら、イックーさんはふと思う。やっぱりおこづかいを貯めてスマホを買おうと。

 そう、憧れのボッキモンマスターを目指して……

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