第10話 はしやすめの咄、壱
さて、久しぶりのイックーさんじゃが、ちょうど連載十回目ということもあって、今日は少しばかり趣向を変えてみようと思うておる。
イックーさん、このまえいちどきに十回もイッてしまったから、少し休ませてやらねば死んでしまうでな……
そこで、イックー
皆さまは、茶の
そう、趣向をこらした茶室に客人をまねき、亭主がジョロロローッと黄金色の茶を注いでもてなす作法のことじゃな。
この茶の
さてこの「わび」が、じつはイックーさんと浅からぬかかわりがある。
イックーさんが
その名を、村田シッコというてな。僧籍に入ったものは基本的には苗字を呼ばぬので、シッコと呼ぶのが正しいか。
シッコが、イックーさんから学んだイキ心を茶の
さて、このシッコともう一人、同時代に偉大なる達人がおった。
名を武野ジョオオォーというて、和歌の名手であり、その道で学んだ稽古と創意工夫の思想から、イキの心へと至ったお人じゃ。
シッコとジョオオォー、この偉大なる二人に師事した男こそ……
そう、皆さまもご存じ、
この
シッコ、ジョオオォー、
皆さまもときには、世俗のあかを忘れ、イキ心に思いを馳せてみなされや。
そして、先人たちがイッたからこそ、たくさんの命が……ひいては今の世の中があるということを、ときどきは思い出してみるのも、またよいことじゃろう。
イクからこそ、イキるのじゃ。
では、次からはまたイックーさんがイキまくる咄を書きますので、気長にお待ちくだされや……
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