お題「『未言屋』様より」

「未言屋」というサイトがあります。店主ご自身で作られた造語を載せるという素敵な心意気です。「未言屋」http://mikotoya.jimdo.com/

(店主様には許可をいただきました)



さらさらと先ゆく桜の咲き殻のささやき一ついかがでしょうか

 「咲き殻さきがら」 花が散った後に残る花のがく、おしべ、めしべのこと。




雨奏づ ひとつ と ひとり 傘と僕 このままでいい このままがいい


 「雨奏づあめかなづ」 雨が傘や屋根、地面などを叩いて音を出すこと。




あらゆめにまどろむ僕の肩たたく(りある)のゴミ箱すでにあふれて

 

 「あらゆめ」抱いたばかりでまだ具体的な道筋のない夢。

        漠然とした目標や希望、先行きのない未来。

       あるいはきっかけ。そのままであればあらゆめは形のないまま。




「最後に」と渡した春の硝子水 君の咽喉刺せ、白き咽喉刺せ

 

 「硝子水がらすみづ」炭酸水、特にラムネやサイダーのこと。




戀ひ流るつれなき君のなみたほしその瞳にはたれそ映らん


 「涙星なみだぼし」①流れ星を頬伝う涙に例えた未言。

     ②涙で滲んだ星灯りのこと。涙月という類語もある。

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短歌もどき。 桜枝 巧 @ouetakumi

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