前頭前野と大脳辺縁系について

 脳の構造で必要なところを抜き出して何度も何度も図を描き直していくうちに、私が悩んでいる時に意識的になっている脳の部分がどこなのか、感覚と合わせて見つけることができました。それが前頭前野と大脳辺縁系です。簡単に言えば、理性と本能。

 というわけで、「闘争心」は大脳辺縁系にあるんだろうと私は考えます。前頭前野は司令塔で、本能をコントロールしてやる気を出したり上手に立ち回れるようしたりして働きます。


 普段なら、本能を理性がコントロールすることで生活が回っていきます。こころの病気の場合、理性が正常に働かなくなり、意思決定ができなくなったり、行動する意欲がなくなったりします(人によって症状は様々です)。

 なので、治療する方法としては、理性を正常にさせる前頭前野にはたらきかける薬を飲むなどします。


 ですが、それでは不十分だというのが私の気持ちです。何故なら、理性が本能に負けた根本原因を断っていないからです。普通に生活できていた人が突然こころの病気になるほどですから、生半可な覚悟では治せるわけがない。本能的に何か自分にとっての不利益を感じ取ったからこそ、理性的に振舞うことが阻害されているはずです。

 この時の本能の力は強い。何にも勝る原始的な感情です。それが「闘争心」ならなおさらです。


 「闘争心」は基本的に外部からの危険を回避・殲滅するためにあるとします。そしたら、自分の中を正常にするだけではダメだというのはすぐにわかりますね。「闘争心」が歪んだ方向に突っ走って自分を責めたりし始めたら病気のサインです。

 それなら、「闘争心」は外に向かっていかなければいけない。誰かを傷つけなければいけないというのと同じだ。だったら、今まで話題にしてきた人達や現象はやっていいことだったのだろうか。

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