本物の気持ち

おはようございます、埴輪です!


先週『EORZEAN SYMPHONY ~FINAL FANTASY XIV ORCHERSTRA CONCERT 2019~』……平たく言えば、FF14のコンサートに行ってきました!


その感想を言い始めると切りがないので、一言、「最高」とだけ書かせて頂きますが、その際にも実感した「本物」ということについて、書きたいと思います。


これは私だけかもしれませんが、今の世の中、「本物の気持ち」というものが分からなくなっている人が増えているのではないかと感じています。


好き、嫌い、嬉しい、悲しい……そうした気持ちに「~だから」という理由が必要になっていると言いますか、簡潔に説明できなくてはならないものとなっているような気がしてならないのです。


その原因としては、SNSなどを通じて多くの人の気持ちを目にするようになったことと、多くの人に自分の気持ちを発信できるようになったことが考えられます。


自分が良いと思ったことが世間では良いと思われてないないと知った時に、自分の感情を押し殺したり、良いと思っていない人を攻撃したりするのは、他人との比較が容易になったことで、自分がどう思うかということがないがしろにされているのではないか……そんな風に感じてしまうのです。(自分が良いと思っていれば、誰がなんと言おうと、それだけで良いはずだと思います)


先日、『ファミ通文庫大賞』の受賞作が発表されました。


私はそれらの受賞作を読んでみたいとは思いませんでしたが、同じように思った人の中にも、受賞作だから、書籍化されるのだから面白いはずだと、読んでみようと思った人もいると思いますし、こうした小説のコンテストが存在する最大の理由は、まさにそこにあるのだろうと思います。


それで面白かったらそれで良いと思いますが、その面白いと感じた気持ちが本物なのかを、自身に問いかけてみることも必要なのでないかと思います。


私が恐れているのは、世間が良いと言っているから良い、悪いと言っているから悪いと、短絡的に考えてしまうことが、世の中の当たり前になってしまうことです。


人の気持ちは十人十色、千差万別です。


同じ楽しい、面白いという言葉を使っていても、その中身、真意までもが同じであるということはあり得ないと思います。


そうした微妙な違いは、長い付き合いの中で補正されていくものだと思いますが、その相手が十人、百人、千人ともなると対応しきれるものではないので、紋切り型の気持ちでやり取りしていく……それが、今の世の中ではないかと思います。


だからこそ、自分の気持ちというものを見失わないことが大切だと思いますし、自分はこう思うということを主張していくこともまた、必要なのだと思います。


私がこうして近況ノートで自分の思いを書き表しているのも、紋切り型となりがちな気持ちに抗おうとしているという側面があるからに他なりません。


自分の思いを正確に表現しようとすると、これまで近況ノートで書き綴ってきた言葉でもまだまだ足りないほどで、少なくとも、140文字程度で簡潔にまとめられるようなものではありません。(小説を書いているのも、表現の一環です)


それは私が特別というわけではなく、誰もがその人だけの気持ちを持っていると思いますので、それを私と同じように書き表すことはしなくても、自分がどう思い、どう感じているかという本物の気持ちだけは、大切にしてほしいなと思います。


先に挙げたコンサートでは、アンコールがありました。


アンコールはもっと曲を聞かせて欲しいという思いが拍手となり、それに応じて行われるものだと思いますが、正直、お約束になっていることは否めません。


幸い、私はもっと曲を聞かせて欲しかったので、全力で拍手をしましたが、もしアンコールするまでもないと思っていた場合に、周りの人が立ち上がり、拍手をする中、じっと座ったままでいられるかどうかといえば……自信がありません。


ともあれアンコールは行われましたが、大きなサプライズが用意されていて、その瞬間の会場の反応といったら……それはもう、凄まじいものでした。


声を上げずには、また、手を叩かずにはいられない……これこそ本物の気持ちがなせる業だと思いましたし、そんな気持ちを決して忘れたくないなと思いました。

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