「物語」と「プロット」の違い

私は本気で受賞を目指しているよ!


こんばんは、埴輪です!


……というわけで、某イベントに対しての言及はここまでにして、今日は久し振りに執筆について書いてみようかと思います!


久し振りなのも当然で、それだけ執筆が進んでいなかったという……!


では進んだのかというと……ぼちぼち、といったところでしょうか。


作家によって執筆のスタイルは様々だと思いますが、私の場合は「細部を書く」ことと「全体を書く」ことを交互に繰り返し、それが十分煮詰まったら、小説の本文を書き始める……という流れになります。


「細部を書く」というのは「キャラクター」や「世界観」といった「設定」を書くということで、「全体を書く」というのは「物語」や「プロット」といった「シナリオ」を書くということです。


昔は「細部を書く」ことが好き……というより、それだけで満足し、ノートには世に出ることのない様々な「設定」が書き記されていましたが、それではいかんと「全体を書く」ようになったことで、小説を書けるようになったのだと思います。


「全体を書く」ことのメリットは、何と言っても「終わり」が見えること。

「終わり」が見えれば、そこに至るまでに何が必要なのかも見えてきますし、必要なものに関してだけ、「細部を書く」ことを考えれば良いわけです。


――ですが。


これだと上手くいかないこともあり、だからこそ、しっくりくるまで「細部を書く」ことと「全体を書く」ことを、ひたすら繰り返すことになります。


ただ、それ自体は問題ないというか、そうすることで良くなっているという実感はあったので、それ以上は深く考えていなかったのですが……「ある説明」を目にしたことで、それが「物語とプロットの違い」に起因していることに気付きました。


この両者の違いについては諸説あるとは思いますが、私は「『感情』から書く脚本術」に書かれていた、以下の説明がもっともしっくりきました。


「物語とは、キャラクターがやりたいと望むこと。プロットは作家がキャラクターにやらせたいこと」


――私は長年、この区別が曖昧なまま「シナリオ」を書いていたのですが、なぜ「細部を書く」ことと「全体を書くこと」を繰り返していたかと言えば、キャラクターがやりたいと望むことと、私がキャラクターにやらせたいことに齟齬そごが生じる度、調整しようとしていたからだろうと思います。


また、どちらかと言うと、私がキャラクターにやらせたいことを優先していたため、キャラクターに感情移入し、読み進めている読者からすると、何でこのキャラクターはこんな台詞を口にしたり、行動したりするのだろうと、疑問に思ってしまうような場面があったのではないかと思います。


繰り返しになりますが、読者はキャラクターに感情移入して読み進めるわけですから、「物語」と「プロット」のどちらを優先すべきかえといえば……「物語」なのではないかと、私は思います。


これを意識しながら書いたのが『ティナの物語』で、その結果として、私が思い描いていた「プロット」とは異なる「物語」となりましたが、それで良かったのではないかと思います!


ただ、だからといってキャラクターの思うまま、好き放題にやらせてしまうと、支離滅裂かつご都合主義な「物語」になってしまうので、そこは「プロット」でしっかりと手綱を握る必要があるのではないかと思います。


某野球漫画で、作者が三振にしようと思っていたのに、キャラクターがボールを打ってしまった……というエピソードがあり、これはいわゆる「キャラクターが勝手に動く」状態だと思いますが、それが起こるのも「設定」がしっかりと練り込まれているからでしょうし、そんなキャラクターと作家による真剣勝負の結果、面白い「シナリオ」(ドラマ)は生み出されるのではないかと思います!


……こんな感じで、執筆についてもちょろちょろと書いていければと思います!(自分の考えを整理する意味でも)

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