39日目 ~グリムノーツ×カクヨム「ゲームシナリオ用小説コンテスト」所感~

こんばんは、埴輪です!


グリムノーツ×カクヨム「ゲームシナリオ用小説コンテスト」の結果発表を受けまして、本コンテストの参加者として、な所感を書き記したいと思います!


それに当たり、私の応募作「グリムノーツ ~小さな音楽隊」が大賞を受賞するには何が足りなかったのかということを中心に書いていきたいと思いますので、良かったら作品の方もぜひご覧頂ければと思います!(宣伝)


「グリムノーツ ~小さな音楽隊」

https://kakuyomu.jp/works/1177354054881595295


まず何よりも足りなかったのは、原作となった「グリムノーツ」というゲームへの理解……単純言えば、「やり込み度」だったと思います。


私はこのコンテストが発表されたことをきっかけにダウンロードし、序盤をプレイした上で作品を書き上げました。


……ただ、「受賞作品は、ゲームシナリオとして翻案のうえ、『グリムノーツ』に実装されます。」ということを考えれば、原作の「グリムノーツ」を相当やり込んでいなければいけないことは明白です。


もちろん、この点は私も折り込み済みでしたが、コンテストの告知を見る限り、今から原作の「グリムノーツ」をやり込んでも間に合うかのような印象を受けたのも事実で、それならば……とコンテストの参加を決意した次第です。


つまり、最初から不利なことは分かっていた訳ですが、だからといって挑戦しないというのでは、僅かに存在しているかもしれない可能性を棒に振ることにもなり、何より「やってみたい」という自分の想いに反することになります。


それに、初心者ならではの視点というのが武器になるという算段があったのも確かで、結果的にそれは実を結ばなかったものの、それは後述する応募作品の高評価にも繋がったのではないかと思います。


次に考えられるのは……これがもっとも重要なことだったのかもしれませんが……本コンテストが、ゲームシナリオ以前に小説を求めていたということです。


本作はゲームに実装することが前提のため、その枠組みの中で物語を展開する必要がありました。

そこで、私はゲームに実装しやすさという点にかなり注目したのですが……その結果、小説としてはかなりあっさりとした仕上がりになったことは否めません。


大賞作は私も読ませて頂いておりまして、クォリティは確かだと私も思いますが、プロデューサーの方が講評で書いている通り、これをゲームに落とし込むのは相当大変だと思います。


ただ、逆に言うとそういう労力を厭わないほどの出来映えだったと考えることができ、そういう作品こそ求められていたのではないかと思います。


……私の作品の場合、ゲームの実装を優先する余り、見ようによっては応募要項を逸脱していると考えられる部分がいくつかあります。

私はそれをゲームに実装する際には問題がないだろうとの判断で採用したわけですが……応募要項の厳守が、実際のゲームへの実装以上に重要だったということが、今回の結果に繋がったのではないかと思います。


逆に言うと、応募要項さえ守っていれば、ゲームの実装に困難が生じるような表現でも良いということになり、そうなると物語はよりドラマティックに展開しても良くなるわけで、結果として、より小説として面白い、深みのある作品こそ求められていたということだと思います。


ゲームのやり込みが足りなかったこと。

小説であることよりゲームシナリオであることを優先したこと。


……大まかに言ってこの2点が、大賞を受賞できなかった原因だと思います。


その一方で、「グリムノーツ ~小さな音楽隊」自体の出来はどうだったかといえば……私がこれまで「カクヨム」に投稿した作品の中で、最もおすすめレビューを頂いたことからも、上出来と言えるのではないかと思います!


……もう、これだけで作品を書いた甲斐があったというか、コンテストに応募した甲斐があったというか……とにかく、本作をご覧頂き、おすすめレビューをして頂いた皆様に、改めて御礼を申し上げます!


私でも★三桁にいけるんだ、週間ランキングで2位までいけるんだと、今まで夢のような話だった世界が、現実のものとなったという経験は、今後の作家生活にも大いに役立つのではないかと思います!


ただ、前述の通りゲームシナリオを意識した作品であるため、小説といった観点からすると、他の応募作品と比較して物足りないものであったのではないかと思います。


私も読者として多くの作品を読ませて頂きましたが、筆力の高さに驚かされる作品がいかに多かったか……!


それでも、「グリムノーツ ~小さな音楽隊~」が好評頂いたのは、私の意図……ゲームシナリオを見据えた作品である点も評価されたからなのではないかと、密かに思っている次第です!


……以上、つらつらと所感を書かせて頂きましたが、最後にもし……原作となるゲームがグリムノーツかはともかく……「ゲームシナリオ用小説コンテスト」が今後も開催されるなら、主催者にぜひお願いしたいことを書きたいと思います!


それは、大賞以外にも賞を設けること。


別に賞金を出さなくてもいいので、審査員特別賞なり何なり、何らかの賞を設置して貰えると、応募者のモチベーションが向上するのではないかと思います!


恐らく「ゲームシナリオ用小説コンテスト」について言及するのは今回が最後だと思うので言ってしまいますが……「グリムノーツ ~小さな音楽隊~」は「ビギナー賞」的なものを頂いても良いのではないかと思います!


そうすれば、今後コンテストが開催される際にも、「初心者でも受賞できるチャンスがあるんだ!」と、参加者が増える効果が期待できたと思うのだけれど……!


ただ、総評を見る限り、想定以上の応募作が集まったようなので、これ以上参加者を増やすようなことはする必要がないかもしれませんが……。


ともあれ、私にとって「グリムノーツ ~小さな音楽隊~」をお読み頂いたこと、評価して頂いたこと、応援して頂いたこと……それら全てが、何物にも変えられない大きな「賞」だったのだと思います!


……というわけで、「ゲームシナリオ用小説コンテスト」はこれにて終了!


お疲れ様でした!

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