門限を過ぎたのに

 五時を十分も過ぎたのに、まだ娘が帰ってこないわ。

 今まできちんと時間を守ってたのに。

 小学生になったからって、遠くまで遊びに行っちゃダメって言ったのに。

 

 ピーポーピ……

 ん、近くに止まったわ?


 もしやと思い外へ出ようとした時、救急隊員がドカドカと家に入ってきた。

 彼らは何があったのかと聞いている私を無視して奥の部屋へ入り、誰かを運んでいった。


 それは「私」だった。

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