ミチル←→アキラ 1

そんな大激動の文化祭からしばらくたった、年明けの2月。俺らのクラスは、『校内合唱コンクール』で歌う『白いライオン』の練習に明け暮れていた。

ああ。そうだ。あの後の事を話すと、もう、滅茶苦茶ラブラブになった俺と一美はクリスマスも、初詣も、もう、リア充イベントを片っ端からクリアしていった分けでして……。

今、ラブラブインフレスパイラルの真っ只中なのですよ! もう! 俺は! 幸せだぁぁぁぁぁぁぁあああああ。

「一美、もう少し声張れよ。お前の可愛い声なら、胸張っても大丈夫だって」

「う、うん。彰。私がんばるよ」

小さく手を握る一美がめっちゃ可愛かった。ああ。俺の彼女はなんて可愛いんだろう。

そして、何故かクラスの連中から睨まれてるような……。まあ、いいや。慣れたし。どうせいつもの事だし。

「今日も見せつけてくれるな」

「何だよ。幸平」

「いや? 俺は親友が幸せならそれで良いだけだぞ……」

絶対嘘だ。この状況を楽しんでやがる。

「ちょっと、そこ! もう1回通しで歌うから! 静かに!」

怒られた。委員長の皆坂 (みなさか)美智留( みちる)に怒られた。

「おーお……白いライオン~♪」

「そうそう! みんな上手! このままなら優勝間違い無しだね!」

そう、皆坂が言った。

「マジかよ~」

笑い声と共に、みんなが皆坂に向けてがやを飛ばす。

「ん?」

なんか良く目が合うんだよな~。皆坂。何なんだろ。


↑↓


なんで? なんで、あの子が選ばれたの!? きっと、私の方が先だったのに……。


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