ヒカリ←→アキラ ~エピローグ~
「で? あの後どうなったんだ?」
すっかり暗くなった帰り道、俺は一美と家が真反対だと知り、がっかりしながら、校門で分かれた後、後から来た幸平に捕まり、幸平と調理室で分かれた後の事を色々と質問されていた。
「ラインのアカウントだけど、あれは、アンドロイド搭載型ウォークマンからログインして、クラスのラインに登録入っておいた。というものらしいよ」
「うん。そんな感じだろうとは思ってた。で? もっと詳しいこと話せよ」
幸平は見るからにヤついている。
「詳しくって何だよ?」
「相楽がお前にラインという媒体を使って接触してきた理由とか。図工室であったこととか」
「え? ちょ。拒否権は?」
「ない。俺も巻き込まれた分けだし。良いだろ?」
「うう……一美が、俺にラインでアプローチを掛けてきていたのは、「きっと、顔を見られたら嫌われてしまう」と思ったから。だそうだ」
うう……顔が火照ってくる……。
「ほう」
「ほうって何だよ?」
「で?」
「で? って?」
しらばっくれてみる。
「図工室」
うう……クソッ覚えてやがったか……
「それはアレだよ! 告白し合ったりとか……」
「ん? 聞こえない」
「うがぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああああああああああ」
急に俺が雄叫びを上げたので、幸平がビクッとする。
「もう良いだろ? 十分察しただろ? 俺は今幸せなんだよ!」
あ……
「ほう。幸せなのか……(ニヤニヤ)良かったじゃん(ニヤニヤ)」
クソゥ! 性格の悪さは高校へ進学しても健在か!
「まあ、そうだよな(ニヤニヤ)始めのラインから(ニヤニヤ)惚れてたもんな(ニヤニヤ)」
にやけ過ぎだろ。
「は、初めとか、怖いとか思ってたし!」
「ほう……思ってたのか……(ニヤニヤニヤニヤ…………)」
「思ってたよ~~~~~~~~~~」
顔を真っ赤にした俺に対する、にやけた幸平からのイジメは、家に着くまで続けられたのだった。
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