第20話
「……君とルイスはとても仲が良かった。
……猫はルイスだっだんだ。君と離れたくなくて、ワガママを言った。
でも、君は知ってはいけなかった。知ってしまったら、帰れなくなってしまう?……待っている人がいるのに。」
「……ルイス、……メアリーアン。」
「……そうだね。ああ!でも、もうひとつ。疑問があるんじゃないのかい?『理解』と『納得』は別物だからね。」
「……怪我。守ってくれる気持ちは理解できた。
でも、他にも方法はなかったのかしら。」
「いい質問だ。実際彼女に怪我をさせているのは、あのときの連中じゃない。余波の連中だ。野次馬とも言うね。
……でも、もう一人。もう一人いたんだよ、アリス。君もために体を張った者が。」
「……え?」
「……言ったよね?僕は君が好きだと。それを嘘なんかにしたくなかったんだ。」
「まさか……?!」
「そのまさかさ。……僕はルイスの死後、後悔した。一緒に行っていれば彼が死ぬことはなかったんじゃないかって。……姉さんに怒られたよ。
『好きなら想いを通しなさいよ!家族が何?!あんたの想いはそんな程度なの?!友だちを失ってまでも気がつかないの?!』
僕は我に返ったよ。何をしていたんだろうって。自分で逃げ道ばかり探していた。それじゃだめなのにね……。
……僕は立ち向かった、もう言いなりになんかならないってね。
キャサリンは平然としていた。……逆に寒気がしたよ。」
「……お願い。その先は言わないで!嫌な……、嫌な予感がする。」
「ごめんね、アリス。償いは終わってないんだ。……もうすぐ完成するから。」
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