第6話 ※番外編 そもそも上毛新聞とは

 ここまで拙稿を御覧くださり誠にありがとうございます。今回実体験をもとに完全なノンフィクションのエッセイを書いております。


 御覧下さる方々の中には、この作品の主題となる『上毛新聞』について深い知識を有してる方もいるかとは思いますが、大半の方々はそんな群馬の地方紙など知らないと思われるので、このあたりで一度解説をしたいと思います。


 日本国内には数多く地方新聞社があり、それぞれの地域によって影響力に差があるとは思いますが、だいたいどこの都道府県にも代表的な地方紙があると思います。

 仕事の都合で何度か転居した私にとって、この地方紙の影響力を知る機会というのは多く、栃木県なら下野新聞、富山県なら北日本新聞や富山新聞などは、その地域における有力さを何度か肌で実感致しました。実際、私どもの家族のように誤報による精神的な苦痛を受けた方もいるかもしれませんので、明言してしまうことに抵抗のある部分はありますが、上記の新聞は記事も素晴らしく、両県在住の折りは楽しく拝読させていただいた記憶があります。


 上毛新聞もこれらの新聞に劣らず普及しているそうで、県下におけるシェアは栃木県の下野新聞と同様に全国紙を上回りトップだそうです。つまり、群馬県民に対しては、下野新聞や北日本新聞のような有力紙と同様の力を持っていると考えられます。

 

 上毛かるたに「力あわせる200万」という札があるのですが(これまたローカルな話で申し訳ありませんが)、これは群馬の人口を指す札であり、盛期に比べ人口が減少をしているとはいえ、200万人弱の県民のけっこうな割合が、この新聞を読み、そしてその内容を鵜呑みにしているという現実があります。


 『あさま山荘事件』や『日航機墜落』において、上毛新聞は地方紙の強みを活かし功績を挙げた事実は、たしかに評価すべき部分がありますが、群馬における寡占が驕りを招いているという所もあると思います。今後触れることになりますが、上毛新聞は今回の富岡市における一件の火事の記事の誤りについて、謝罪や訂正記事の掲載などは微塵も考えません。

 

 このぞんざいな誤報記事には、『日航機墜落』の時の綿密な取材力など見る影もないく、ただ傲慢な視点と独りよがりな創作が見え隠れするのみです。

 

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