第4話




(ここだ…!)




あれから三日後、俺はとある寂れた町のはずれの森の中に立ち尽していた。

改めて手に持った地図をのぞきこみ、あたりの様子を照らし合わせる。

やはり間違いない。

ここだ…!

俺はついに目指していたゴールをみつけたんだ!

高鳴る胸を押さえ込み、俺は近くにあった座るのにちょうど都合の良い岩に腰を降ろした。

胸ポケットから取り出した煙草をくわえたが、マッチを擦る手が小刻みに震え、何本かを無駄にした。




(落ち着け…落ち着くんだ……)




ようやく火がつき、ゆっくりと吐き出した白い煙り越しに俺はぼんやりと空を見上げる。

空は俺には少し眩しく感じられる程、さわやかに青い……

そこに浮かんだ青は、それとは違い弱々しく微笑む老人の青い顔だった。




(爺ちゃん…俺…ついにここまで辿り着いたぜ……)




心の中で老人にそう伝えると、俺はあの日の…遠い昔のあの日のことを思い出していた。

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