14枚目 不死鳥のテーマ
「学校の中であんな怪物に暴れられたら困る、中庭におびき寄せろ!」
先日の事件では既に散々暴れ回られた後だったので気にしなかったのだが、今日は状況が違った。ギブソンとの対決でも学校の施設は互いに破壊はしていない。それはお互いの今後にデメリットになる事はわかっていた。
「俺のスピードを甘く見るなYO!あんなトカゲは中庭の網におびき寄せてBBQの肉にしてやるZE!」
レリシュは最初に会った時と同じラップ調で紅崎にそう話す。こんなので生前はちゃんと仕事ができていたのだろうか、と疑問に思うがそこは突っ込んではいけない。
「さて、お前の力を見せてもらおうか!」
一方、出来そうな学生ニート。せめて戦闘くらいでは自分で動けとツッコミを入れたくなる。
学校中庭上空
「ヒャッハー!俺がこんな能力を使えるとはNA!」
【紅蓮ノ翼】、紅崎に入った時に得た能力。もしかするとその前から内に秘められていたのかもしれない。
「ほう、俺に空中戦を挑むか。」
得意の空中戦という事で軽く羽ばたいているだけの翼竜。
「隙有りッ!」
不死鳥が主導権を握ったその肉体からは溶岩が流れ出る。それを見たファフニアスは炎を吐きまくる。
レリシュはそれらを回避しつつ近づき装備した剣で攻撃する。
この世界では装備品を装備した戦闘モードと装備していない通常モードに切り替えれる。ハリモトの正装や紅崎の着替え、さらにはギブソンが抜いだはずの上着が消えている事などがその例だ。
しかし相性の良い武器や防具しか戦闘モードで装備できない。
「鱗剥斬!」
「いい太刀筋だ。が、その程度では俺の装甲は壊れねぇんだよ!」
レリシュは鱗を擦るようにファフニアスに攻撃を仕掛ける。が、魚の鱗と龍の鱗が同じ方法で取れるわけもなく…………
「どうした?その程度か?もう終わりなのか?」
「まだまだだZE!」
「フレアブレス!」
「!?」
ファフニアスの高温の炎の息を間一髪でレリシュは回避したが…………
ファフニアス「オラオラオラァ!」
その隙を突いての二段階のひっかき攻撃。レリシュに直撃した。
「クッ、なかなかだNA!」
「何ッ!?」
ファフニアスがレリシュを見ると、攻撃した箇所に傷はない。傷跡が既に『溶岩になって固まっていた』のだ。
「コレが俺の能力、【MAGMA】だZE!」
レリシュは身体中をマグマに変えることが出来る。さらにある程度自由に固めたり出来るのだ。敵の攻撃などで一部が固まれば逆に岩として攻撃にも防御にも利用できる。
「高度最大、マグマフレア全開放出、準備完了だZE!」
不死鳥と翼竜の周囲はマグマに囲まれていた。
「悠長な事言っているな!」
「せいやッ!」
ファフニアスの不意打ちを綺麗な宙返りで回避したレリシュ。
「レ・リ・シュ・キーッッッッッッッッッッッッッッッッッック!」
不死鳥の炎と溶岩を何重にも纏った蹴りがファフニアスに向かっていく!
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