月光~つきびかり~

今日の光に安堵する僕が 何かに怯えてる理由

明日の光に不安を憶える 鏡の中に映る自分


青き月の光を抱く自分が 明日の光に消されてゆく

赤き月の光に見入る自分が 昨日の光で忘れてく


入れ替わる僕の影は 僕自身誰なのか問う

月光~つきびかり~答えはくれず 自身を括れない


僕の知らない僕の陰 見えぬからこそ問う

白月~しらつき~黙り込んで 繰る事も出来はしない


どちらも与えるその月光は 僕に迷いと安らぎと

答えの全てを知るその白月 それでも答えは与えない


僕が僕であるため? 僕が僕でなくなる? どちらも自分と気付かずに

鏡に映しだされた僕のこの姿 僕自身であるように


願わなくてもその事に気付く 満月浮かぶ日に……――

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る